新自由主義の継続か社会民主主義回帰か

新自由主義の継続か社会民主主義回帰か
 結局総選挙は無しで年を越します。
 今の自民党は昭和20年時の軍部と同じで選挙での「降伏」を怖がり結論を先延ばししているだけで、09年のいつ総選挙が行われようと大敗は確定的でしょう。
 高校生の時から反自民の私は今回は民主に政権を渡した方がよいと思いますが、小沢民主党が素晴らしいから政権移譲という思いではありません。端的に言えば自民か反自民かの選択肢しかないのが困ったことなのです(私は同時に非共産、ノー公明党です)。
今年秋からの新市場主義の崩壊により全世界的な経済崩壊が始まりました。内部留保も沢山ある大企業もここぞとばかり派遣切りをしています。
 25年前から始まった日本「破壊工作」 
新自由市場主義経済は思えば英のサッチャー、米のレーガン大統領時代から始まり、80年代中頃からの自民党歴代総理(中曽根以来)はこれに忠実に従い「官から民へ」のかけ声の中で社会民主的システムの骨抜きが始まりました。医師減らしは中曽根内閣から始めています。そして国鉄、電電の民営化が行われました。国鉄の民営化は都市部ではサービスが良くなったという受け取られ方ですが、フーテンの寅映画の後半に良く出てきましたが、効率主義から地方鉄道は廃止され公共交通は崩壊し、限界集落を加速させました。
 戦後政治を見ると55年~70年代までは敗戦の反省もあり社会民主的政策をとり高度経済成長の元のパイ分配が国民皆保険や終身雇用制に現れ、その結果80年に一億総中流を生み出してきました。私が20代の頃経営者から『日本はアメリカ型を取らない、だから社長の報酬は平社員の10倍ほどで、アメリカのような格差社会はつくらない。アメリカの治安の悪さは格差と貧困にある』とも説明され、なるほどなと思った記憶があります。
 社会民主主義はドイツのベルンシュタインと英のケインズが代表的人物として知られ修正資本主義の考え方で戦後の西側陣営に採用され戦後復興を果たしました。それが70年代英国病といわれたような行きすぎた社会主義的施策への反省、またソ連への対抗から新自由主義(サッチャ-・レーガニズム)がおこり何でも民営化の荒らしと規制緩和が続いてきたのが今日の状況をつくったと見るべきではないでしょうか。そして日本が世界一になった状況をもうつくらせないとの思いがアメリカにあり、それは共和から民主に政権が変わっても変わらりません。
  この対米従属構造はバブル期に更に強烈なシステムとして作り上げられ対米従属構造はクリントン大統領時代の93年からは「年次改革要望書」と称される対日要求が毎年送られて来るようになりました。宮沢内閣以降歴代内閣はこれを丸飲みしてきましたので、国民の権利はこれ以降急速に削られるようになりますが、マスコミは未だに「年次改革要望書」と対米従属構造を指摘しません。故に国民の多くはその原因に気が付かずにいます。
 90年代後半からの新自由市場経済は更に規制をなくし自由主義競争社会で徹底的な弱肉強食の社会を作り出しました。終身雇用制を潰し、労働の流動化を決定的にしたのは橋龍政権下の労働者派遣事業法の改正からですが、更に竹中・小泉ラインが2004年製造業にまで規制緩和を広げ今日の超格差社会をつくったのは説明不要でしょう。この対米従属思想に基づくシステムを突き法改正しなければ根本改善になりません。
 2001年の総理就任演説に、小泉は「米百俵を」(長岡藩の藩士小林虎三郎による教育にまつわる故事)を持ち出しましたが7年たって国民の耐乏生活は却って厳しくなった事は、小泉は米百俵を国民に分配せず徳のない経営者とアメリカに譲り渡したと言うべきでしょう。私にはこれらを行った政治家は国賊と映ります。
 小泉は更に05年選挙で郵政民営化を強行し、刺客を放ち党内政敵を一掃し、マスコミ(米国も)を味方につけ圧勝しました。そして総仕上げに06年6月には後期高齢医療制度を作り(強行採決)老人切り捨てと、福祉など社会保障全般の切り下げを進行させています。小泉か改革の影の部分という指摘は誤りで構造的本質的な誤りを見る必要があります。
 国と欧米に騙されるな 
 また地球温暖化論もゴアなどが仕掛けていることから分かるように、石油をキーワードにアメリカ、ユーロ支配構造を徹底すると見た方がよいでしょう。
 CO2に税金(炭素税)や排出権取引枠をつくることは環境版サブプライムローンであり新金融工学から考え出されたのです。環境を出すと文句が言えない事を巧みに利用しているのです。そしてこれにつきあうことは国民の財産を欧米にむしり取られることを意味します。ナショナリストが警鐘を鳴らさないのが不思議です。
 右翼は靖国などにかまけているより環境をカモフラージュにした新植民地思想を批判した方が国民の利益に合致します。ここでも自民は批判勢力が出ませんし、民主党他の野党も温暖化論の批判はなく国会は環境「翼賛化」しています。(学者は相当批判をし始めていますが)。
 今後の「年次改革要望書」は年金もアメリカ型民間年金にすること、また医療保険もアメリカ並みにと要求してくるでしょう。これはオバマ政権の09年版「年次改革要望書」にそれが書き込まれてくることでしょう。小沢民主がこれにしたたかに対抗できる道筋も見えないのが情けないと思います。
 国民がこれまでひどい目に遭っていることに目をつぶり、未だに小泉政治にノーを言えず政策転換が出来ないのは小選挙区制にあるようです。改めて選挙制度も考え直した方がよいようです(90年代以降の政治改革は殆ど見直した方が良いでしょう)。
 対米従属のくびきを断つ 
 アメリカとは同盟関係にあるといいます。同盟国ならば、国民の為にならないことをハッキリ断ることですがそうなりません。今後必要なことは中曽根以来四半世紀にかけ失われてきた日本社会の良さを取り戻すことだと思います。具体的に言えば選挙の際社会民主政策を標榜する党と現状新自由市場主義者党の2大政党かが望ましいわけです。国民新党は社民主義を唱えだしていますが、民主党がこれに乗る事が一番話が早いと思います。
 本来社会民主義的施策は社会党が実現すべきでしたが、99年の参院大勝後も非武装中立と革命思想から脱却できず、94年に自民に取り込まれて国民の信用を失いました。日本では社民主義を標榜した政党がなかった(民社党は会社とのパイの分配で終わる)のでイメージでき難いかもしれませんが80年代までの自民党は実質隠れ社民政権のようなことをやってきたのです。
 政党再編が言われ、それも期待もされていますが、何をもって政界再編するかが問われないと何処が違うか分からないままの再編となります。私としては社民主義復活の旗を立てて欲しいし、この景気にはケインズ的公共事業で建て直し、国民を不安な状況におかないことを標榜して政界再編して欲しいと思っています。分かり易い旗が立てられなければ、国民から社民主義の旗を明確に立てる政党を求めることだと思います。
 四半世紀の「改革」でここまで来てしまったことを直視しましょう。後の選択肢は新自由主義とは決別して、社民主義とケインズ流で社会保障を再構築し、公共事業を興し経済再生をすることだと思います。皆さんはどう思われますか?
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by ichiyanagi25 | 2008-12-29 13:22

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