美術館アドバイザー訴訟終結す

美術館アドバイザー訴訟終結す

 一昨日本件の取り下げの記者会見が行われ、昨17日「取り下げ」と各紙で報道された。
 取り下げの理由は吉田市長誕生で来年度には契約更新が行われない事。議員の多くも谷内家をアドバイザーにする必要性を感じていないか事から、打ち切りは議会を通る可能性は高い(9月議会での指摘を受け、吉田市長はこれから議会に報告し理解を得てとしている)と判断しての事である。
 そこでこれ以上裁判を続ける意味が事実上ない事から取り下げする事になった。通常原告が「取り下げ」る場合は訴訟が維持できないとか、原告敗訴確実などの場合が多いが、今回はそういう事では全くない。
 吉田君当選によって私達が求めてきたアドバイザー契約更新は来年度打ち切りはほぼ決まった。原告らの打ち合わせでは7、8月時点で取り下げについて代理人から提起された。しかし市長は来年からの打ち切りを議会に報告する前に私的カレーランチでフライング発言した為9月議会での反発は必至とみて、先行き不透明の所もあり、来年2月に議会に提出される予算書を確認した上で取り下げよう。裁判はスローペースでやって貰えないかという事になった。
 なお市長が9月議会で発言した「和解は」当方は求めない事で一致していた。なぜなら行政訴訟の和解は議会同意が必要であり、それはやらない方がよいと判断した。一連の市長発言を聞いて、ものを纏めた経験がないなと感じた。政治は揉んだ後はまとめが肝心なのである。
 しかし双方代理人にしてみると裁判の継続は書面の提出など、繁雑な作業をお互いやらなければ行けない。「あうん」の呼吸で裁判を続けるのは良くないとの意見も出たし、何より当初と予想外の展開も見え始めた。
 そこで「落としどころ」が見えた所で停戦(取り下げ)にしようという事になった。
 ところで「予想外」である。この裁判、谷内家側弁護士が当初から利害関係人として出てきている。6月までは被告の蒲谷前市長と谷内家は共同戦線をはる立場にあったが、7月以降は被告が人ごと変わったので態度は180度変わった。更に(私にとっては)予想外であったが、市の顧問弁護士は辞任せず、被告となった吉田市長の代理人を継続した。
 谷内家側にすれば昨日の友が敵になったのである。そこでである、このまま裁判を継続すると谷内家は「なぜ来年度打ち切るのか」とかで、被告吉田市長を裁判に呼んで尋問するかもしれないし、沢田市長と谷内夫人の間で交わされた覚え書きの有効性を巡って沢田さんらを証人に呼ぶ事などの可能性も出てきた。原告側は主要な目的を果たしたのだから、今や沢田さんを裁判に呼ぶのはハッキリ言ってどうでも良い。むしろ市政に混乱を招かない方が良いと判断した。もう一つ、裁判で請求した支払い済みのアドバイザー料約三千万円の「取り戻し」は議会で予算として認められており、決算認定も受けている事から、裁判でも認められないだろうと最初から判断していたので、残念だが、こだわらずという考えにたった。以上が私の知る事情である。
これまでの経過
 さて取り下げに当たり、この裁判に至るまでを経過を振り返っておきたい。
 さて被告だった市長と私はこの3月までは、この「アドバイザー」契約を止めるべく一貫して共闘関係にあった。しかし二人を中心に議会で追及しても「改めむるに憚るなかれ」を一向に行わない蒲谷市長なので昨年夏、議会外活動として吉田君と二人で調停を申したてた。裁判をせずに解決できればと思ったが蒲谷さんに決断力はなかった。前市長からは「本心は止めたいのだが」(伝言で聞いた)とも聞いたが「改むるに憚る事なかれを」実践できない性格なのである。
 市代理人の大友弁護士と森山美術館運営課長(現自然環境部長)を横目で見ながら調停不調を受け入れた。そこで行政訴訟を起こす事にしたが、議員は議会で解決を図るべきで裁判を起こすのは?とか、裁判は納税者である市民が起こすのが筋と言う批判や指摘があった。そこで市美術館が出来上がっても批判的立場の市民2名と連携し、任務分担をして裁判に臨んだ。なお行政訴訟の場合、住民監査請求(一人でも出来る)をして、その結論に不満なので裁判としないと門前払いになるので監査請求から入った。今年年頭監査結果が出たので不服として横浜地裁に訴えたが、監査でも『アドバイザー契約は見直しに時期』初めて言及した。 さて二人の原告にご苦労頂き裁判となったが、此方は市と違って原告代理人に着手金もさほど用意できないので、知り合いの原弁護士に弁護をお願いし、行政訴訟は一人ではきついと畑中さんを原さんが「口説き」了承を得て、二人の弁護チームとなった。
 私は原告ご両名と相談して、3月から裁判支援のカンパ運動を展開し12万円の浄財を約40人の方から頂いた。吉田君もそれなりの資金を調達し、それで両弁護士の「弁護料」とした。これでお分かりと思うが、市の代理人と違い着手金として想像も出来ないくらい低い金額である。原、畑中弁護士にはまさに「こんな契約あって良いのか」との、原告らの意気に感じて弁護をお引受け頂いたのである。
 この6月市長選で政治的に劇的な変化が起きた。原告応援団の吉田君が途中から自ら望んで被告になった(市長当選)のである。今回はそれで市長職権として予算を切るのである。実質原告が被告になり、予算執行権者として予算を切るこの手法は私としては複雑な思いであるが、市長選時これを蒲谷氏攻撃に使うべきでないことは彼に言った。
 このような紆余曲折があったものの市民が「おかしい」と言い続けた事が今回の結果を生んだとも言えるだろう。市民のおかしいという感覚に4年間答えなかった蒲谷さんは僅差で吉田君に敗れた。市民の要求を受けるめると言うのが政治家に求められるのだが、それが出来なかった報いの大きな一つと私は捉えている。
 なお谷内家側に今後約4千万を支払わずに済む事は、広く見て市民の為になったのである。最終決着は来年3月議会で予算が通ってからだが、美術館を厳しく監視している市民の方々と共に喜びたい。
 最期に、誰が市長になろうと、おかしい事をしたら「おかしいものはおかしい」と指摘する議員と市民でありたいと思う。
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by ichiyanagi25 | 2009-10-18 20:39

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