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この大相撲愚劣報道は何だ

この大相撲愚劣報道は何だ
 
 特別国会が短く開かれているが(今日で閉幕?)、地上波テレビのワイドショウは、相撲の問題ばかりやっている。これは一体何が目的なのか。 
 特に日馬富士による貴の岩の傷害事件と、貴乃花親方と相撲協会の確執。モンゴル力士、とりわけ横綱白鳳に絡む品格問題だが、テレビは、ただ状況を馬鹿騒ぎして追っかけ回しているだけだ。
 コメントも伝聞が殆どで、本人が喋らず、大した情報でもない話を、大げさに取り上げる。ゲストのコメントも相撲界の何を変えようとしているのか、まったく目的不明だ。
 ハッキリ言えるのは、この相撲騒ぎに隠れて、森友・加計の疑惑報道が大きく減じていることだ。推測だが権力の宣伝機関であるテレビ局が、安倍官邸の意向で、露骨に大相撲馬鹿騒ぎを、やっているのかと思わざるを得ない。

国技だと神格化している相撲の内幕
 だいたい今の相撲なんて、身体を無理に大きくして、押し出すだけで、がっぷり組んでの投げのうちあいなんて殆ど無い。ちっとも、おもしろくないのにこの人気は何だ。
 私の子供の頃の栃若時代の幕内力士の体重は110~130kgほどで、当時は四〇貫(150kg)を超えると四〇貫超えの巨漢と呼ばれて、僅かしかいなかった。
 昭和30年代前半までは、まわしを取って、自分の得意の形(四つ相撲)を作って、それから寄りや、投げをうったから、水入り相撲はしょっちゅうだった。
 特に栃若(栃錦と初代若乃花)は投げ技が多彩で、若乃花の二枚蹴り、呼び戻しや、ひねり技(わざ)は、まさに見ていて小気味よかったし、栃錦の下手出し投げも強烈だった。
 二所一門で佐渡ヶ長部屋の大関琴ヶ浜は内掛けが得意で、身体を寄せて足をかけ浴びせたおした。内掛け、外掛けは組まねば、かけられない技だ。これが当時普及しだしたテレビで放映されたから、相撲人気は一気に拡大して映画も何本か作られた。
 私も家にテレビが入る小学5年の秋までは、浦郷町の商店(電気屋や酒屋)のテレビで相撲中継をみた(追浜駅には街頭テレビはなかった)。
 昭和30年代の後半からの柏鵬時代から、日本全体の栄養状態が良くなったこともあり、力士ドンドンは大型(デブ)化した。
 相撲を相撲「道」とか、国技とか言うが、昔からその育て方の暴力体質は目に余った。
 大正生まれの相撲取りで、茶目っ気がありバラエティ番組にも良く出ていた出羽錦が、相撲界の兄弟子を漢字一字と現すと「無理へんにげんこつ」と言っていた。まさに言えて妙の表現で、言葉より先に拳が飛んでくる世界だ。

旧陸軍内務班制裁よりヒドい相撲界
 その出羽錦が招集された際、陸軍内務班の古兵による初年兵の私的制裁(いじめ)で、泣きべそをかく戦友に、相撲界のいじめはこんなものじゃない、軍隊のしごきなど、たかが知れている。と言って励ましたという。
 それを中隊長が聞きつけ、出羽錦を夜、部屋に呼び出し、軍隊の鍛えを舐めているようだが、と出羽錦を叱って、ところで相撲界の「かわいがり」とはを聞いた。出羽錦の無理遍にげんこつの実態や、稽古時の青竹や竹刀での殴打に、その中隊長殿は「相撲界というところは何とヒドいところか」と、同情したという(これは1960年代に本人がラジオやテレビで話していた)。
 それほど酷い仕打ちを受けて障害を負う、新弟子も結構いたと聞く。10年前の親方兄弟子による時泰山殺害事件も、殴る蹴るは当たり前の相撲界「伝統」の延長線上にある。
 だから高度経済成長期からバブル期になれば、そんな酷い目にあう、相撲界に、入りたいと思う日本の少年や家族は少なくなって当然だ。
 それで高見山以降、外国人力士を入れはじめた。新自由主義のグローバル化とは関係ないが、ハワイだけで無く、この20年、ヨーロッパやアジアまで、まさにグローバル化した。今や幕内上位で外国人力士の多いこと。
 これで国技だとか日本の伝統の相撲道なんて、言うことが、ちゃんちゃらおかしい。
 まあしかし、たかが相撲界の話だ。これで人気が下がろうと、又上がろうと国民の暮らしには何ら影響ない。
 パンとサーカス論で言えば相撲も大衆(特にB層)の眼をくらますサーカスの一つに過ぎない。スポーツや興行の興亡、栄枯盛衰は勝手にどうぞだ。

洗脳を強制的に契約させる日本
 問題はこんな相撲界にNHKは数十億円もの放映権料を支払って、独占中継していることだ。そのNHKの聴取料の強制契約システムを、これまたヒドい日本の司法、最高裁が合憲と認めた。いい加減にしろだ。日本は属国だから、まさに三権分立は対米従属で一致し安倍政権の下に、国会も対米従属が8割になってしまった。
 司法と政府の二権は60年前から対米従属機構であり、政府の行為に最高裁は異をはさまない。今おきている事は全て属国体制の故だ。
 日本放送協会を戦後NHKと名付けたのはGHQだ。当時民放はないからGHQは公共放送とさせて、ラジオを持つ家から、聴取料を強制的に取れるシステムにして、政府から独立して、アメリカに手向かわないように、日本を臣民から国民主権の国民にさせるための洗脳道具にしたのだ。
 明治政府(倒幕クーデター政権)が、国民に強制したこと。とにかく無批判に政府に従えとした、戦前の臣民から「解放」してくれたのはよいが、GHQは本当の国民の権利をその後教えはしなかった(支配構造に気がつかれたら困る)。それどころかアメリカに従順になるように文化的仕掛けをテレビを利用して行った。
 民放が出来てからは、アメリカは正力の日本テレビにディズニーを放映させ、野球プロレスというアメリカ発のスポーツやショウを流行らせた。その裏では原子力推進をやらせた。これは『正力、原発、CIA』に詳しい。
 50、60年代のアメリカのテレビドラマを各民放は競って放映した。50年代のアメリカの生活を見て、大人も私達戦後生まれもその生活レベルを羨望の眼でみた。
 そして、すっかりアメリカナイズされた。
 60年代から80年代までは安保条約を含んで反米勢力が一定程度有ったが、90年代以降根絶やし状態だ。先月のハロウィン騒ぎなんぞも、90年代以降のアメリカ化によるものだ。
 日本語が堪能な外人タレント(パックン)やプロデューサー(デイブ・スペクター)らも、日本の文化管理のエージェントで、テレビを仕切ると見た方が良いだろう。
 とにかくテレビが一番の洗脳ツールである事。次いで全国紙であるを反芻して、騙されず煽られず、安倍政権と補完勢力(希望、維新、民進)に打撃を与える体制を作る事だ。

by ichiyanagi25 | 2017-12-08 11:55

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