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■尊厳ある死とターミナルケアについての議会質疑

市民病院長とのやり取り 抜粋
在宅ターミナルケア及び在宅治療について
一柳  人間は生まれたからには一度は死ぬこと。死ぬことは生きること。どう死ぬかは人生最大のテーマでもあるので、終末医療について伺う。 私も一昨年自らの体験から死の受容を考えた。私が入院していた県立ガンセンターの医療従事者向けアンケートも見る機会を得たが、尊厳ある終末を求めることが横須賀市民として可能か、今市民がそれを病院に言いやすい状態にあるのかお聞きする。
アンケートをとって欲しい
一柳  まず市民病院として医師、看護師、薬剤師にまず自分が末期を迎えたら何処で終末を迎えたいかアンケートをとって欲しい。如何か。
市民病院長 アンケートは個人的な問題を含む内容であり病院組織として職員にアンケートを取ることは考えていない。
一柳  ガンセンターなどのアンケート結果、また11月23日の毎日新聞報道にあるように医療の現場を知っている医療職や介護職は在宅死を望む者が多く、一方患者は家族への遠慮などから在宅死希望は医療職の半分止まりで6割は病院で死にたいと答えている。このギャップは患者に情報がキチンと伝わっていないからではないか。市民病院としては治癒の見込みのない患者家族にどのようにして患者の情報をシステム的に伝えているのか先ずお聞かせ願いたい。選択肢を十分に提供できているとお考えか。
市民病院長 患者家族には検査結果が出たときなどや手術時など節目の時期を捉えてありのままの病状説明を行っており、希望を良くお尋ねするなど出来る限りの情報は提供している。患者の状況が落ち着いている時に「おうちにかえられた方が宜しいのでは」と出来るだけ家庭生活をお勧めし、その後再入院となったときも、在宅で過ごすかホスピスなど専門施設へ転院するのか話し合いになる。その家族にあった情報提供をしている。
一柳  質問書への回答を先月頂いた。昨年の回答より大分踏み込んで「在宅での看取り」を評価していると受け取ったがそれでよいか。また在宅医療の患者を増やしたいとしているがそれは病院全体の取り組みとなっているのか。訪問医療に関する委員会はあるのか、また在宅医療はチーム医療として行われているのかお聞きしたい。以上3点確認したい。
市民病院長 1,当院での在宅治療は患者の立場に立っており今後も充実を図っていきたい。
2,訪問医療に関する委員会というものはない。
3,在宅医療は院内の各医師、薬剤師、栄養士など医療技術者を含め訪問看護ステーション等各方面と連携を取り一人の患者に係わるという点では結果としてチーム医療となっていると思う。
 患者の抱え込みはないか
一柳  市内のホスピスや開業医に市民病院の終末期患者が余り送られてこないとの指摘に対し『市民病院が終末期の在宅医療を行っておりまた主治医に見て貰いたい患者が多いから』としているがそうだろうか。急性期医療と終末期医療は明らかに違う。終末期はホスピスマインドのもとで行う必要がある。患者にこの点も踏まえ説明し、選択して貰うのがよいのではないか。
市民病院長 ホスピスのように専門施設でのケアと、市民病院で行っているものとは大きく違う。その為患者家族の希望をかなえるため相談し、ホスピスを望めば紹介している。抱え込むことはしていない。ただ実績ではホスピスを希望される方が少なかった。
 終末期医療についての病診連携
一柳 終末期医療については病診連携を大幅に改善する必要がある。逆紹介が余りに少ない。終末期医療は急性期医療を主任務とする市民病院が主に担うのではなく、地域医療に任せる体制をつくる方が市民利益に叶うのではないか。またそれが在宅での看取りに直結すると思うが如何か。看護師と話すとそう述べる方々が多い。後は医師側の問題ではないかと思う。横須賀医師会と連係して患者家族が安心して家庭で看取れる体制をつくる努力をして欲しい。
市民病院長 介護保険導入以降訪問看護ステーションが整備されたり医師会でも在宅治療に取り組んでおり末期ガン患者の在宅環境は徐々に整いつつあるが精神的ケアも含め患者に対するケアが重要である。このためいわゆる病診連携の更なる充実を図らねばと思っている。
一柳 なお終末期を含み緩和医療の充実には病院全体で取り組んで貰いたい。これは来年の機能評価で義務づけになると承知しているが、現時点での考えと現状を聞かせてほしい。
市民病院長 個々のケースによって各診療科の医師だけでなく病院全体で協力しながら進めている。当面は現状の状態を維持しながら出来るところから少しずつ改善していきたい。
 患者にとって必要なこと
一柳 それぞれの段階における十分な病状説明について伺う。今までガン告知と表現していたが本来病状説明ではないか。 これまでいわゆるガン告知についてその人、家族に対し診断情報を的確に伝える事求めてきたが病院全体の認識は如何ようになっているか。
 またガンが発見された時の病状説明はどのようにされているか?ガンを担当する診療科は幾つかに分かれるが統一マニュアルはあるのか? 告知率はどのようにアップしているか。
市民病院長 診断情報を的確に伝えることは当然のことでありガン告知については高齢者などは家族との係わりの中で全て本人に言えないこともある。一部のケースについて現状をにわかにかえることは難しい。ガンの診断には入院後分かる場合もある。すべて入院前に説明できる訳ではない。 病状説明全体はガイドラインを作成し対応しているがガン告知については国立ガンセンターのマニュアルを参考とするように全医師に配布し気配りの大切さを求めているが、ガン告知のみの独自マニュアルはない。告知率は正確な数字を掴んでいない。社会の認識の変化とともにアップしていると思う。
一柳  今回、終末期の病状説明についての回答では高齢者や小児の場合家族が話さないで欲しいとの希望が多く、家族関係の中で説明が難しいとしているが、医療者として話さないことが本人や家族のために本当に医師として看護師として取りうる姿勢なのだろうか。
 専門家として自信を持って説得し、説明してほしい。ガンは自分で終末を考えられる病気であり、今や様々な治療法の選択も可能になりつつある。自分自身の人生を考え医療侵襲の少ない方式を選ぶことも出きる。終末期は疼痛コントロール、栄養コントロールも確立しつつあり「七転八倒」して死ぬ病気ではない。故に充分な説明をすれば安心して自らの人生の選択が出きる。肉体と精神を苦しませ我慢を強いる医療では患者に淘汰される。患者の苦痛を取り除くには麻酔科や精神科を含めたチーム医療及び全病院的対応が必要とも思うがどうか。その体制は出来ているか。「患者、家族が知らせないで」と言っているからしないではなく医療のプロとして病状を説明し、十分なケア体制を取ることを話し終末を選択して貰うべきではないか。それが患者家族のメリットになることをプロして説明して欲しいがどうか。
市民病院長 死を受容された上で残された人生を有意義に歩んで貰うという告知のメリット部分は理解できる。死の受容には相当な時間を要し、周囲の協力も必要である。生きる希望をなくしてしまう人、自暴自棄になる人の例も報告されており病院が患者と係われるか限界があるのも現実である。ガンセンターなどの専門病院とは残念ながらその対応に差が生じてしまう事があるのは認識している。これはガン患者を扱う医師の長年のテーマであるが医師側の研究、努力を続けると共に社会や患者側の意識の変化にも期待したい。引き続き考えていきたい。
セカンドオピニオンについて
一柳 市民病院には昨年6月より上町病院には昨年12月よりセカンドオピニオンの貼り紙を出して貰い実践してきたが、その後の状況を見ると2病院間でも取り組みの差が顕著にでていると思う。市民病院では一年半で12件であるのに対し上町は1年で15件であり市民が今年度他院から聞きに来たのが0に対し、上町は2例ある。ホームページだけで全てを評価しないが上町病院のホームページにはセカンドオピニオンの説明があるのに市民には何もない。掲示の仕方も違う。
セカンドオピニオンの推奨の積極差が出ているのではないかと思うが如何か。ホームページ掲載も含め全て来年の受けようとする医療機能審査にまかせるのか。
市民病院長 結論から言ってセカンドオピニオンに対する両院の姿勢に差はない。数の差は結果としてそうなっただけである。ホームページは市民病院も準備を進めていたが遅れてしまった。速やかに掲載を行い、両院とも患者の理解と利用の機会増大に努めていく。
セカンドオピニオンの有料制について
一柳  セカンドオピニオンは時間がかるシステムであり、診療中に次の患者を待たせて行うべき内容でもない。患者の利益のための特別メニューであるのだから普及すればするほど、また患者の意識が高まれば高まるほど現行制度では病院経営を圧迫する。
 そこで昨年来病院担当部長に有料制の検討を求めていたが、今回有料制は考えずとの回答を市民病院から得た。誠に残念である。 公的病院が有料制を取るわけには行かないとの意見もあるようだが国家公務員共済系の病院や県立病院など公的病院でも有料制に踏みだしてきた。額と時間は1万円から3万円、30分単位や1時間とあるようだが、私の経験では早くて40分、長くて1時間以上かかった。自分の一生を左右する情報をプロから時間をかけて聞くのだから有料制論議は当然と思う。セカンドオピニオンを患者側からも医師の側からも充実させるにも有料化は必要だ。市長にもお考えをお聞きしたい。
市民病院長/市長  セカンドオピニオン有料化についてはいろいろ論議があるが基本的には診療報酬制度の中で考えるべきであろうと思うので制度改正を国に要望していきたい。

 2問目ではアンケートについて是非行うよう求め、また患者の選択肢保証のため入院前にインフォームドコンセントはすべき事などを指摘しました。
回答を求めても医局制度に縛られる市民病院がすぐ答弁を変えることは出来ないのは承知していますので指摘に留め改善を待つことにしました。来年には医療機能評価機構の審査を受けることから「変わらなければならないこと」がいろいろ出てきます。更に注目していきます。今後時期を見てガン問題だけでなく公的医療の果たす役割について質問していきます。
この質疑をお読みになって感想がありましたら掲示板や
直接のメールでお寄せ下さい。一柳 洋

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by ichiyanagi25 | 2003-12-31 00:00

■尊厳と温もりのある終末を迎えられる町を

      死に方、死に場所を選べるのが真の民主主義国ではないですか?
  あと数日で2004年を迎えますが、私のように50を過ぎると年明けは、まさに「冥土の旅の一里塚」と言う感じがします。
 さて生まれたからには誰でも等しく1回は冥土に旅だたねばなりません。しかし、どういう旅立ち方をするかは自分で道を選ぶことが出来ます。太平洋戦争で沢山の国民が政府の愚策と無責任によって非業な死を迎えた教訓から私達は権力から死を強要されることだけは拒否しようとする気持ちを持っています。それで58年たちましたが寿命を全うするとき自分の望みが叶う社会になっているでしょうか?
 さて病気で判断力ある場合貴方は何れの場所で死を迎えた、とお思いですか?縁起が悪いなんて言って元気なうちから考えていないと、その時に臍(ほぞ)を噛む事にもなります。「死の受容と方式」は若いうちから考えていただきたいテーマです。
医療職ほど在宅死希望
 1996年に神奈川県立ガンセンターで行われた職員アンケート調査では70%の医師が家庭での看取りを希望しホスピスなど緩和施設を望む医師が約20%で、病院で死ぬことを希望したのは9%でした。しかし一般患者の現状、とりわけ頭がハッキリしているガン患者の多くは本当は望まない病院で死を迎えさせられています。
 そして今まで行政も「何処で死を迎えるか」と言う市民の根元的問題には向き合わずに来ました。そこで私は市民、行政共に持つ「言霊呪縛」を振り払い、この2年取り組んできたこの問題について質問しました。(2003年12月8日本会議一般質問)以下はその超要約です。全記録は横須賀市議会HP、議会中継で録画を見ることが出来ます。なおここに掲載した本文は来年の「ひろし通信」51号で配信されます。
 なお年内に今回掲載できなかった市民病院長答弁について掲載します。市民病院が市民ニーズをどのようにかなえているかを注目下さい。
若い女性のガン死亡急増
 今30代からの女性のガン死亡が急増しています。
一柳 35才~50才代まで男性に比べ女性のガン死亡は2倍から3倍近くある。この年代の死亡者数は高齢者に比べ少ないが、30、40代では自らの死を実感しないし家族も同様だろう。ガン検診率アップだけでなく女性若年層のガンに対して行政として具体な取り組みが必要では。
市長 女性の若年ガン死亡が多くなっているので女性には30才からガン検診を受けるよう薦めている。今後も若年女性のガン死亡増加が懸念されるので更に情報提供していく。

※この問題はガン検診だけでは解決しませんガン検診で癌が見つかる率はどのガンで1%以下です。異常を感じたらすぐ診察をうける事と病状説明を恐れず受けることです。なおガンについて心配なことがあれば体験者の私が相談に乗ります。

在宅で終末を迎えられる町に
さて人は生まれたからには一度は死にます。どこでどう死ぬかは人生最大のテーマであり尊厳ある死を保証するのも行政サービスのはずです。そこで以下質問しました。
一柳 まず市長及び病院長に、終末を考えた時、何処で看取られたいか聞かせて欲しい。
市長 家族と話し合っているが住み慣れた家庭で亡くなりたい。延命治療はその時に医師と相談したい。 
市民病院長 私的なことを公の場で話すことは躊躇(ちゅうちょ)する。
一柳 市民病院として医師、看護師、に自分が何処で終末を迎えたいかアンケートをとって欲しい。
市民病院長  個人的な内容を含むのでアンケートを取るつもりはない。
一柳 残念だ「頑張らない、諦めない」の著者鎌田医師は「医療職は病院で死ぬことが幸せでないことを知っている」と指摘している。市民病院は自分達が希望しない事を患者にしているのではないか。
一柳 終末期医療を病院に任せるだけでなく行政としても考えることはは大事ではないか。「横須賀で死ねて良かった」と思ってもらうのも「住んでみたい町」の条件になるのではないか。
市長  死の受容、病気との向き合い方は価値観の違いもあり複雑な問題をもつ。幅広く健康や生命の大切さを含め啓発の必要を感じる。本市で亡くなれて良かった言われるのも大事なことと思う。
ガンこそ家庭での看取りを
 私は自分の体験とこれまでの聞き取りで、ガン患者こそ家族愛の中で看取られることが一番良いと思っています。そこで以下質しました。
一柳 終末期医療については病診(病院と開業医)連係を大幅に改善する必要がある。末期患者は地域医療に任せる体制をつくる方が市民利益に叶う。看護師はそう言っている。後は医師側の問題だ。横須賀医師会とも連係して家庭で看取れる体制づくりに努力して欲しい。
市長 横須賀医師会にも終末期医療について提案してみたい。
一柳 まだまだ末期ガン患者を看取れる医師は少ない。早く研修を受けて貰い一行政センターに二人ほどの医師が出てくれれば市民は非常に助かる。市として是非努力して欲しい。

※ 終末医療については市長との認識はほぼ一致しましたが市民病院とはまだ隔たりを感じます。しかし議会で取り上げる事によって確実に変わっています。今年は行政と協働して患者のための医療充実に努めます。
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by ichiyanagi25 | 2003-12-29 00:00

実は「海の手前」文化都市

 今議会の一番重要な議案は上下水道統合議案でした。
横須賀市は今議会に上下水道部局を統合して企業会計におくとの案を出してきました。これは一部会派、議員が市長に求めていたことですが、私の反対討論にあるように下水道事業では殆ど意義のないことで、市民的メリットもありません。また肝心な環境対策がおろそかで環境行動自治体の実態が伺いしれる統合議案です。
 市長は「海の手文化都市」を都市イメージにしていますが、やることはいつも海の手前どまり。海を綺麗にして気持ちよく海で遊ぶこと、美味しい魚介を食べられる環境にしておくという、海そのものへの環境対策には消極的です。まさに海が好きでない人が考える「海の手前文化都市」と指摘せざるをえません。
 なおこの議案については木村議員が一部統合議案に反対しましたが全面反対は私一人でした。但しこの様な議案を無批判に全会一致で賛成しない方がよいと言ってくれた議員は新人を中心に数名おられました。
 反対理由は以下討論をお読み下さり、ご理解いただきたいと思います。
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by ichiyanagi25 | 2003-12-17 00:00

■3人に1人以上が癌で死亡

・・・・・・ ガン患者こそ家庭や地域での看取りを ・・・・・・・・・・
■12/8  ガン問題に特化して質問しました。
質問通告要旨を掲示します。
03年4定一般質問 ガン問題について
1,ガン死亡の増加への全市的取り組み
 市長に
 旧厚生省はガン撲滅を掲げガン検診もこれまで行ってきたが地震予知と同じく極めてそれは難しい。今やガン死亡は増加し今や死亡者の1/3以上は癌による。
 人間は生まれたからには必ず死が訪れる。高齢化少子化や乳幼児死亡の低下、あるいは日本社会での宗教の果たす役割の低下などで家庭内で死にたいする認識が希薄化していると思う。
 当然その中では死の受容への心構えが低下し、告知の拒否や「家族には伝えてくれるな」などと現実逃避の情報遮断をしようとしたりする。日本人のお任せ医療の根元かもしれない。
 しかし、ここに看過できない数値がある。医療の世界では常識かと思い何人かの医師看護師にデーターを見せたが「始めて知った」と言う医療職が多かった。
 国民衛生の動向によれば30代後半から60代前半までの各5才刻みの統計によると 女性のガン死亡が際だっている。 因みに以下女性のガン死亡率を年代別に上げてみる。
 35~39才 42,3% 男性 15,7%
 40~44  50%  男性 22,3% 
 45~50  54,8% 〃 29,6%
 51~54  55,5% 〃 36,2%
 55~59  53,7% 〃 41,9%
 60~64  51,5% 〃 45,2%
 特に35才から50才までは男性に比べ女性のガン死亡が圧倒的に多い。確かに30代から40代の死亡者数は55才以上の死亡者数から比べれば格段に少ないが、30代や40代では自らの死を実感する年代ではないだろう。家族も同様だろうしこの様にガン死亡が圧倒的に多いことも知られていないだろう。
 そこでガン検診の推奨の際などこの様な現実が市民に伝えられているのうかがいたい。また横須賀市が採用した胃ガン検診はどのような効果を上げたかお知らせ願いたい。
なお単にガン検診を普及させるだけでなく女性若年層のガンについて行政としての何らかの対応が必要ではないか。また既に対応しているとしたらどのようなことをされているのお聞かせ願いたい。
 またこの30代から50代前半は男性もそうだが家庭内でもまた社会でも期待される年代であり、特にこの年代では子供も未だ小さかったり、その死が家庭に及ぼす影響は計り知れないと思う。 50を過ぎれば認識の差はあれ自分の人生の残りや死に様を考え出すだろうが、30代から40代では死を考え始める年代と比べ相当なものがあるだろう。
 癌は言うまでもなく脳血管症や心疾患と違い一瞬に死ぬことはない。今治る人も多いが、死を迎えるにはそれ相当な時間があり、患者自身また家族も十分に考える時間が残されている。   
精神的なケアも必要になるだろう。癌を知らされたとき一般的に困るのは何処に誰に相談して良いか分からないことであり、孤独感と情報遮断の中で鬱や精神的不安に陥り、あげく単一情報で禍根を残す選択をしてしまうこともある。
 病気だからと病院、医療機関にだけに任せるのではなく保健所での相談など市民の不安を取り除くために行政として具体的な取り組みが必要と思うが、いかがか。
 2,在宅ターミナルケア及び在宅治療について
市長、病院長に
 次に人間は生まれたからには一度は死ぬこと。死ぬことは生きること。どう死ぬかは人生最大のテーマでもあるので、終末医療について伺う。
私も一昨年自らの体験から死の受容を考えた。実際に死ぬときは何処が良いかも当然考えた。また私が入院していた県立ガンセンターの医療従事者向けアンケートも見る機会を得た。 さてここで具体的に質問する前に市長及び病院長にお伺いしたい。人生の終末を考えたとき、それを迎える場所として何処を希望されるか。病院でしょうか、家庭でしょうか、ホスピスでしょうか、如何。
 また健康なうちからこの問題を家族間で話し合っておくことが重要だと思いますが、市長、病院長とも家族ではなし合っておられるでしょうか。また同時に無駄な延命治療は受けたくないとお思いでしょうか併せお聞かせ下さい。
 次に尊厳ある終末を求めることが横須賀市民として可能か、今市民がそれを病院に言いやすい状態にあるのかお聞きします。
以下質問項目を列記します。順不同
・病院長に 
市民病院として医師、看護師、薬剤師にまず自分が末期を迎えたら何処で終末を迎えたいかアンケートをとって欲しい。如何か。
・病院長に
ガンセンターなどのアンケート結果、また11月23日の毎日新聞報道にあるように医療の現場を知っている医療職や介護職は在宅死を望む者が多く、一方患者は家族への遠慮などから在宅死希望は医療職の半分止まりで6割は病院で死にたいと答えている。 このギャップは患者に情報がキチンと伝わっていないからではないか。
 市民病院としては治癒の見込みのない患者家族にどのようにして患者の情報をシステム的に伝えているのか先ずお聞かせ願いたい。選択肢を十分に提供できているとお考えか。
・市長に
 行政として終末期医療を医療機関に任せるだけでなくもっと患者に対し尊厳と利益に叶う終末の迎え方があるとの情報を伝える工夫が必要ではないか。いかがか?
 終末問題を元気なうちから家族間で話し合っておくことは重要であり、行政として市民が終末を迎えるとき安心できる体制を考える必要があろう。宗教観にかかわることと回避せずこの問題を考えて貰うことは大事ではないか。「横須賀で死ねて良かった」と思ってもらうのも「住んでみたい町」の条件になるのではないか。この啓発にはどのようなことが考えられるか。
・病院長に
 質問書への回答を先月頂いた。昨年の回答より大分踏み込んで在宅での看取りを評価していると受け取ったがそれでよいか。また在宅医療の患者を増やしたいとしているがそれは病院全体の取り組みとなっているのか。
 訪問医療に関する委員会はあるのか、また在宅医療はチーム医療として行われているのかお聞きしたい。以上3点確認したい。
・病院長に
 市内ホスピスや開業医に市民病院の終末期患者が余り送られてこないとの指摘に対し『市民病院が終末期の在宅医療を行っておりまた主治医に見て貰いたい患者が多いから』としているがそうだろうか。
 終末期の抱え込みはないか。終末期の病状説明、及び選択肢の情報提供は十分だと感じられているかお答え願いたい。
・市長に
 終末期医療については病診連係を大幅に改善する必要がある。 逆紹介が余りに少ない。終末期医療は急性期医療を主任務とする市民病院が主に担うのではなく、地域医療に任せる体制をつくる方が市民利益に叶うのではないか。またそれが在宅での看取りに直結すると思うがいかがか。
看護師と話すとそう述べる方々が多い。後は医師側の問題ではないかと思う。横須賀医師会と連係して患者家族が安心して家庭で看取れる体制をつくる努力をして欲しいが、市長はどのようにお考えか。
3,それぞれの段階における十分な病状説明について。
・全て病院長
・ 今まで癌告知と表現していたが本来病状説明ではないか。
これまでいわゆるガン告知についてその人、家族に対し診断情報を的確に伝える事求めてきたが病院全体の認識は如何様になっているか。
 また癌が発見された時の病状説明はどのようにされているか?癌を担当する診療科は幾つかに分かれるが統一マニュアルはあるのか?
告知率はどのようにアップしているか。以上うかがいます。
・今回、終末期の病状説明についての回答では高齢者や小児の場合家族が話さないで欲しいとの希望が多く、家族関係の中で説明が難しいとしているが、医療者として話さないことが本人や家族のために本当に医師として看護師として取りうる姿勢なのだろうか。
 専門家として自信を持って説得し、説明してほしい 癌は自分で終末を考えられる病気であり、今や様々な治療法の選択も可能になりつつある。自分自身の人生を考え医療侵襲の少ない方式を選ぶことも出きる。終末期は疼痛コントロール、栄養コントロールも確立しつつあり「七転八倒」して死ぬ病気ではない。故に充分な説明をすれば安心して自らの人生の選択が出きる。肉体と精神を苦しませ我慢を強いる医療では患者に淘汰される。患者の苦痛を取り
除くには麻酔科や精神科を含めたチーム医療及び全病院的対応が必要とも思うがどうか。その体制は出来ているか。
 「患者、家族が知らせないで」といっているからしないではなく医療のプロとして病状を説明し、十分なケア体制を取ることを話し終末を選択して貰うべきではないか。それが患者家族のメリットになることをプロして説明して欲しいがどうか。
4,セカンドオピニオン
・両市民病院の対応
病院長
 市民病院には昨年6月より上町病院には昨年12月よりセカンドオピニオンの貼り紙を出して貰い実践してきたがその後の状況を見ると2病院間でも取り組みの差が顕著にでていると思う。
 市民病院では一年半で12件であるのに対し上町は1年で15件であり市民が今年度他院から聞きに来たのが0に対し、上町は2例ある。ホームページだけで全てを評価しないが上町病院のHPにはセカンドオピニオンの説明があるのに市民病院には何もない。掲示の仕方も違う。
セカンドオピニオンの推奨の積極差が出ているのではないかと思うが如何か。HP掲載も含め全て来年の受けようとする医療機能審査にまかせるのか。
市民への啓発活動
・市長
 セカンドオピニオンについては昨年の答弁では市長と病院長の考えは違っていた。市民病院での癌の手術件数からして、また年間のガン死亡と思われる数字からしてもこのセカンドオピニオン数は少ないと思う。
 そこで以下は市長に伺う。
 昨年の市長答弁により今年3月セカンドオピニオンシンポジウムが公開で実施されたことは医師や看護師からも評価されている。
 しかし1度の啓発やシンポで市民に浸透するとは到底思えない。またセカンドオピニオンは始めて癌を告知する場合や手術の選択など第1段階での制度と思われがちだが、病状の経過と共にそれぞれの段階で必要であり、特に終末期を迎える場合も重要である。また今日医療事故が報道されない日はないほどよく起きているがインフォー
ムドコンセントとセカンドオピニオンの組み合わせにより患者家族の側から医療ミスを回避することも出きる。セカンドオピニオンを有効にすれば患者にとってメリットが多いシステムである。そこで更に啓発事業に努めて貰いたい。医師会、看護協会などとの連係はもちろんだが他医療NPOとの連係なども視野に入れて欲しいがどうか。
・セカンドオピニオンの有料性について
・病院長、市長
 セカンドオピニオンは時間がかるシステムであり、診療中に次の患者を待たせて行うべき内容でもない。患者の利益のための特別メニューであるのだから普及すればするほど、また患者の意識が高まれば高まるほど現行制度では病院経営を圧迫する。
 そこで昨年来病院担当部長に有料性の検討を求めていたが、今回有料性は考えずとの回答を市民病院から得た。誠に残念である。
公的病院が有料性を取るわけには行かないとの意見もあるようだが国家公務員共済系の病院や県立病院など公的病院でも有料性に踏み切りだしてきた。額と時間は1万円から3万円、30分単位や1時間とあるようだが、私の経験では早くて40分、長くて1時間以上かかった。自分の一生を左右する情報をプロから時間をかけて聞くのだから有料性論議は当然と思う。セカンドオピニオンを患者側からも医師の側からも充実させるにも有料化は必要だ。
 病院長の答えと共に市長の考えもこの際伺っておきたい。
5、患者のメリットを最大限に考える
・市長に
 住んでみたいみたい町のなかに良質な医療を受けられることも重要だと思う。患者の権利と尊厳を確立するシステム作りにむかえば医療面からも住んでいたい横須賀になるのではないか。
ガン患者は自分で考えることが出きる、それだけにマイナスに作用すると鬱傾向が出やすい。この点精神的ケアも必要で、海の手文化都市の中で横須賀の特色をいかした自然との触れあいなどのケア体制など全市的取り組みを考えて欲しい。
 また啓発活動の中では、患者は権利の主張だけでなく自立や自己責任のもとに満足行く人生がうまれること。行政はそのサポートをすること、また医療に当たっては義務が生じセカンドオピニオンなどについては必要経費もかかると説明して欲しいと思うが、総合的に市長の考えをお聞かせ願いたい。



end
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by ichiyanagi25 | 2003-12-10 00:00