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吉田市政一年のチエックって誰がするの

吉田市政一年のチエックって誰がするの
 19日「ヨコスカをよくする会」と言う団体が市民の目からみた吉田市政の一年というのを行った。この集まりには呉東弁護士から吉田市政1年のチエックのための集会を開くので美術館谷内問題について市長と共同原告だった私に出席要請があり、出かけて真相を話した。なお本来この件は名義原告の市民に出て貰いたかったらしいが名義原告は吉田ファンで吉田市長を批判するには自己否定に繋がる感覚もあるらしく出席要請に応えられなかったようで私にお鉢ちが回ってきた。
 それはともかくその集会の中身にアングリであった。だいたいヨコスカとカタカナ表現する事自体、斜にみているように感じるし、産経新聞同様に「よくする会」等と称するネーミングは何ともおこがましく私の肌に合わない。何より「市民の目から」とのタイトルから市民が偉いんだと漏れ聞こえてきそうだ。確かに市民は主権者であるが、議員ジャーナリストと比して吉田市長の日常をチエックできているわけではない。
 吉田市政の事などマスコミは殆ど報じないか、議会と対立したときのみ断片的に新聞で報じられるだけだから一般市民が評価を下すには議員や、記者から情報を収集しないと全くの思い込みので評価する事になる。
 そこを押さえながら以下この種の「市民主体」の集会の限界を指摘したい。まず参集者は90名程か?顔ぶれを見ると昨年の市長選では呉東さんを応援した人が多いようだ(共産系、ネット系や反基地グループなど)。又呉東さんを支持したフリをして実は吉田市長を強く押したスパイみたいな人もかいま見えた。また屈託無い吉田シンパもいた。
 隔靴掻痒の中身 
 駅頭でのアンケートを取ったと言うがその捕り方も聞いていて呆れたが、この一年変わらないと答えた人が五割というのは、まあ当たらずも遠からずと言う事か。しかし昨年の市長選では55%の有権者が選挙に行かないのだから何処まできちっとみているかである。
 さらに疑問を感じたのは参集者の顔ぶれからして、吉田市政はこのままでよいのか?と言うのが目的では開いたのではないのか。そうでないというなら戦略も獲得意欲もなく、政治センスが欠如したままく開催した事になる(どうもそのようだ)。
 これはよくて半可通、あとは観念論の素人(ごめんなさいね)さんを集めてパネル討論をしていた事からも伺える。
 多くの市民は読み違えをしているが一番吉田市長をチエックしているのは議員であり、次いでマスコミだ。報道量のうんと少ない横須賀市政ではそれしか情報源はないのだ。 マスコミのテレビで言えば記者クラブに加盟しているのはTVKとNHKだが地上波は基地問題とか谷内家に訴えられるとか、テレビ的に面白い話題でない限り取り上げない。新聞だって吉田市長の手法に辟易している記者は記事にしないから新聞記事にならない(この日の記事を書いた読売もベタ記事である)。神奈川新聞は市長寄り?であるが、さすがにこの1年は何だったと社説に書かざるを得ない状態になっている。
 要するに議員を呼んで聞かねば吉田市長の問題点は分からないのだ。政治システムを理解していないからこの様なスタイルを取るのだろうが、一から考えて欲しい。地方議会は議員内閣制ではないので与党は本来存在しない。二元代表制の議員は市長以下職員が行う行政のチエックが一番の仕事なのだ。
 主催者の顔ぶれからすれば少なくとも、昨年の市長選で呉東さんを応援した6人の市議を呼んで評価を聞けば良いのである。バランスを取りたければ吉田支持をした3人にも声をかけても良いだろう。神保大先輩は出てこないかもしれないが、藤野、浜野議員は出てくるだろう(事実藤野議員は途中までいた)。しかしこの二人にしても是々非々だから「吉田市長マンセー」と叫ぶ議員はゼロである。その人たちから吉田市長の本質を聞けば呪縛も少しは解けるのではないか。
 医療問題や福祉、基地問題又美術館問題で赤、黄色、緑のカードあげさせる事もやっていた。レッドカード、イエローカードのつもりだろうが設問も滅茶苦茶だし共産党色丸出しの設問もあるから参加者は整理が付かなくなり混乱するばかりであった。
 一例を挙げよう。市民病院で医師辞職により四診療科で入院患者がとれなくなったり、看護師大量退職によりり病床数の大幅削減を問えばよいのに、事の本質を理解せず設問を作り、さらに我田引水だから「指定管理にしたのが悪い」との設問にする。会場からは「医師不足は自民党(国策)のせいで吉田の責任ではない」との反論が出て話はアサッテの方向へぶれる。
 市民病院問題では当選して四ヶ月半、市民病院に行きもせず(蒲谷市長と同じ)看護師や薬剤師等に対し残ってとの説得をしなかった吉田市長の姿勢を問うべきなのだ。
 会場からの意見もお粗末。四十がらみの女性参加者が介護保険制度を理解ぜず、横浜は窓口が一カ所であるが横須賀は皆自分で契約すると嘆く。聞いていて頭に来たが黙っていた。
 人前で意見を言うなら少しは調べて言ってほしい。介護保険制度以前の施設入所は措置だから役所一元で議員も色々仲介の労をとれた。しかし介護保険制度は施設入所は契約行為なので施設とは皆自分(家族が)契約するのである。これは日本中何処でもそうだし、介護度三以上でなければ老健だって入るのは中々難しい。まずケアマネをつけて介護認定を受けねば入所要件を満たさないのである。ここを抑えず感情論を述べるので吉田市政のチエックは更に遠のく。
 同女性は横須賀では「待機者の数字もどうだか」などと賜っていたが、公表される待機者数は横須賀市に限らず名寄せした数字であり申し込み延べ人数ではない。このような発言に司会も運営者も何も注意しないから、ようするに主催者も理解していないわけだ。
更に噴飯ものの設問があった。窓口対応が吉田市長になって良くなったかというのだ。
 窓口対応は郵便強やJRをみれば分かるように今時役所で御座いなどと横柄な対応をするところは少ない(時々馬鹿はいるが)。しかしこの愚問にご丁寧にも「良くなった」と答えた人がいたので驚きは頂点に達したが、会場からは早速「何年も前から良くなっており吉田になっても変化はない」と反論が出た。
 一番の象徴的な意見は「官僚市長が36年続いたのだから1年で結論を出すのは早い」との意見だ。ならばこの人には戦後50年続いた自民党から引き継いだ鳩山首相は九ヶ月では辞める必要な無かったのかと問いたい。この最も勘違いしている評価を聞いて、いかにマスコミの情報操作により世論形成されるかという事をしみじみ感じた。
 また官僚市政3代36年というフレーズは吉田市長が作った蒲谷追い落としのプロパガンダである。横須賀の特性を活かしていないと言う意味で言えば長野市長以降横山、沢田、蒲谷、そして吉田共に4代続いて横須賀プロパーでない「よそもん市長」である事だ。3週間前に会派で呉佐世保に行ったが、65年前まで海軍第一軍港であった本市には工廠や軍港また航空技術廠などの資料展示も何もない。このことはよそ者市長37年、故に横須賀の歴史や街の形成課程が観念的にしか理解できていないからだ。プロパーとして横須賀が染みついていないのである。
  議会を再評価して意見を聞くときだ
 1年で市政は変わるわけはないと言うが、そもそも吉田市長には市長当選がゴールであり、市長としてこれをやり遂げたいなどとのビジョンなど無いのである。だから変わり様がない。あらゆる課題に感心できる提案がない事がそれを現している。これが指摘出来るのは朝日読売などの新聞記者と、後は日常的チエックしている議員だけである。勿論この記者と議員には資質の問題があるから誰に聞いても良いわけではないが、日頃の議会活動(ネット中継)をみて頂ければ判断できる。
 「市民が」を強調するこの様な人達で吉田市政一年のチエックとはまさに片腹痛いである。
 一番の問題はこの人達は結局行政だよりだから市長、市長となるが、今横須賀市議会はようやく議会本来の権能を行使しだしている。要するにこれまでの何でも賛成はなくなり、議会の議決(賛成)無ければ予算も議案も全て通らないのである。
 逆に言えば今年のように予算修正して議決すれば議会の予算が通のである。ここをこの集会主催者は理解していないし、多くの市民も同様なのである。
 吉田市長に拘る政策はないから、議会に否決されても再議も求めないし、求めたところで3分の2以上の議員が吉田案など通さないから結局吉田市長の予算は通らないのである。吉田市政においては議会がキーパーソンである事を認識して貰わないと議論はかみ合わないことを是非この際理解頂きたい。
 二元代表制で少なくとも市議選の方が投票率は高いのだから、当然この集会に来た人は市議選に投票しているはずだから自分が託した議員から話を聞く事が一番手っ取り早い。
議会も考えよう
 しかしこれは議会も考えねば行けない。来年の選挙に向けて論理的思考の出来る議員は有権者に向けて更に情報発信に務める必要があることだを認識した方が良いだろう。

by ichiyanagi25 | 2010-07-23 13:30

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