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竜頭蛇尾の緊急質問

竜頭蛇尾の緊急質問. 質問力を鍛えて長と対峙せよ!
 久しぶりに市議会の話題であるが国会と共に議員の劣化を憂う。
 政務活動費の出来高払い制を求める請願の審査が最終議運(6/26)で行われると言うから、市民オンブズマン役員へ議運の傍聴を要請し、私自身も結果を聞きに昼休みに議会へ出掛けた。
 出掛けた理由は請願の件もあるが、それよりも自民党が市長の虚偽答弁を最終日に緊急質問で追及すると言う情報が入ってきたからだ。
 えー自民が本当に本会議で市長を追及するのかい?。そうなったとしても今までの手ぬるさから、何処まで追及できて何を獲得目標にするのか、作戦が出来ているのかとの思いで、初めて本会議を傍聴した。この結果は表題通りになった。
市長の虚偽答弁
 この虚偽答弁追及であるが経過をかいつまむと以下のようになる。
 今議会での自民党の一般質問で軍港開設150年事業の一つに住重浦賀で建造(1984完成)した練習船の日本丸を本市に寄港させるたことにしたが、着岸場所を建造した浦賀では無く市長の地元久里浜港にしたことに疑問を呈し経過を質した。
 市長は「昨年の寄港時、同船の船長から久里浜港のすばらしさを聞かされ(外交辞令じゃないの)たので、今年も久里浜港へとなった」と繰り返し答弁したそうだ。しかし同船を所管する航海訓練所に市議会自民党が問い合わせると「こちらから久里浜を希望したことは無く市長の要請状により久里浜にした」との回答であった。要するに浦賀へ廻さない理由を「あちら側の希望」として(議会や浦賀の批判を回避しようとした)?の「虚偽答弁」が分かったとして最終日、議運で緊急質問が認められたわけだ。
質問者に喝だ!
 質問に立ったのは浦賀ナショナリスト(地域代表を任じてやまない?)の渡辺光一議員である。
 事前に信頼できる筋から聞いた話では市長の虚偽答弁を追及し、上地議員が提出した市長の奢りや議会侮辱姿勢への問責決議に同調するいわば合わせ技1本にするのための質問だと言うことだった。心意気や良しと思って本会議前に質問者の名を聞いてびっくり。私は思わず「大丈夫かよ」と言ってしまった。
 新聞記者も緊急質問など滅多に無いから(議運で緊急性が認められないと出来ない)私に経緯を聞きに来た社もあったが、今朝の新聞に緊急質問のことは1行も無いのは如何に下手な質問で、市長の追及が竜頭蛇尾以下の尻すぼみに終わったことを証明する。
 まあ日本丸を久里浜に着けるか浦賀に着けるかなど市民の関心事では無い。
 ただし議会に対して事実と異なる答弁を平気ですることは許されないので機関対立主義の議会として市長を糾弾するのは当然だ。
 しかし総合的「議員力」がなくて追い込むことどころか浦賀に謝れば許してあげると放免してしまい質問を終わったのだ。昨日の本会議冒頭の緊急質問を中継録画で視聴すればそのお粗末質問ぶりが分かる。先の選挙で彼に入れた人はよく見て「おらが先生の実力」を知った方が良い。議員は質問力が全てである。
問責案件は過去何度もあった
 もっとも09年の吉田市長当選以来、水株式会社設立での水道局長追放から始まって、集客事業のいかがわしさ、去年の有名人を招いてのパーティ企画や、今年の3月の情実人事の発覚など問責決議をニューウイングは何度も提起したが交渉会派は何を憚ってか同調してこなかった。
 無所属みらい以外は誰も吉田市長を応援していないにも係わらずだ(共産と私以外は皆廣川候補を応援した)。それなのに議会がコケにされても怒らないし、怒っても沼田副市長が懐柔に来ると直ぐ頭をなでられてしまう。これは保守系だけではないところがどうしようも無いところだ。
 この状況をズバリ言えば、保守系会派を中心に地方議員の多くが「与党ボケ」しているからだ。これを言い換えれば議員として何をすべきかが分かっていないと言うことである。議員は市政監視が第1任務と思っていないから厳しい質疑を日常しつけていない。だから今度のように敵失があっても、また明らかなウソが分かってもどう攻めていったら良いか分からない。加えて今回は問責決議への導入にあるわけだから市長がのらりくらりの答弁をして虚偽答弁を認めないのなら、不誠実な対応に変わりは無いからと質疑を自ら打ちきり、議長に問責のため休憩を求めれば良いだけだ(今年3月の総務委員会で私が奥村課長の情実人事追及の時はそうしている)。
 要するに戦略が描けないのと、獲得目標の優先順位が分からないから、この様にぐちゃぐちゃになるのだ。自民党も本当に市長を追い込む気なら質問者のレベルは分かっているのだから、シナリオを作ってその通り振り付けをすれば良いのに、それも出来ないことをみせたのは痛手である。
議員採点を行う必要がある
 私的に厳しく言うと質問者は本来議員職に適しているとは言えない、世襲三代目だ。 情けないのは浦賀を地盤としているから質問がぐらつき出すと浦賀の人に謝れ、と自ら問責を打ち消す発言をして質問を終わったことだ .聞いていて「選挙対策の質問かよ」と思ったが、浦賀の住人だって浦賀へ持ってこいとする人は少数だろう。浦賀新住民の私も寄港地が久里浜だろうと(これだと市長と同じ地元への誘致合戦)関心は無い。だいたい新日本丸建造から30年、造船所の閉鎖からも12年たっている。
 ご本人は家業で「職業としての政治家」を目指しているのだろうが、本来議員になるべきでは無いのだが世襲を喜ぶ有権者がいるからなんともはやだ。それと、こんな体たらくを最大会派が示せば市長は益々議会をなめてかかるだろう(今回は問責可決されたから低姿勢になっているが)。そういみでも禍根を残した。自民には挽回を期待したい。
 傍聴していてオンブズマンとしては次の選挙時には議員採点票を公表する必要性を感じた。
市長問責決議は33対7で可決 
 なお上地議員が提出(賛成者藤野議員)した市長への問責決議案は、市長べったり会派、無所属みらいの勘違い7人を除く33人の賛成で横須賀市議会で初めて可決された(神奈川新聞などに掲載)。
 この「無み」は私達の出した請願にも議運で否決をさかんに主張したと聞いている(本会議の採決では継続審査に同調した)。議運に出ているのは長井の兄ちゃんと前期高齢者で7期目のお局様である。どっちが否決を強調したかも聞いている(オンブズマン役員も傍聴)。この会派は地方議会に与野党はなく是々非々が基本なのに非論理で吉田擁護で固まっている連中である。個人的にも最も市民監視が必要な会派と思っている。
 なおこの記事は市民オンブズマン代表としてでは無く、本会議を傍聴した一市民としての感想であることを表明します。また原稿送信のエラー(プロバイダーの関係?)でブログが約3日間更新できていませんでした。

by ichiyanagi25 | 2015-06-30 12:28

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