人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日本売りの一つである地球温暖化論への付き合い方

日本売りの一つである地球温暖化論への付き合い方
 先週久しぶりに人的地球温暖化論を批判する本を読んだ。深井有著の『地球はもう温暖化していない』平凡社新書-886円 である。
 今夏の参議院選挙は安倍による亡国改憲を阻止する為に、自公及び大阪維新に3分の2を絶対取らせないこと。そして橋頭堡を参院で築いて立憲政治を確立し、アナクロ(戦前回帰型)改憲派と日本売りを画策する与野党議員あぶり出して、真の野党勢力を造り上げる必要がある。
 なので選挙時にこの地球温暖化という「環境問題」を持ち出すと、争点がボケるので取り上げるつもりは毛頭ない。
日本売りに通じる温暖化論同調
 しかしこの人為的地球温暖化論が展開され出してから4半世紀、日本では自民から共産まで洗脳されている。そしてCO2の排出権取引や温暖化防止の為と称して冨を差しだし5年前の原発事故までは原発が推進されてきたのだ(温暖化というが原発から排出される大量の温排水には全く触れずに原発はCO2を出さないとの能書きのみで洗脳していた)。
 それよりも決定的に愚かだったのは京都議定書で「嵌められ」排出権枠取引などで日本から富が奪われ、国内的には環境省利権(それに巣ぐう研究者や評論家なども含む)で全く場違いの環境行政に無駄金が投入され、自治体もこれまた無批判でこれに引きずられていることだ。目を覚まさないと更に国民の富は国際金融資本に搾り取られるのだ。格差社会も全てこれに通ずるのである(非正規雇用で国民に廻す賃金を外資や外人投資家に出しだしている)が、どのようなしかけで日本売りが進められているか認識しないと騙されるままである。
 この本ではICPP設置の経緯を改めて振り返り、環境問題を政治問題にして世界を騙し、排出権枠取引で環境マネーを動かそうとしたEUと米のアル・ゴアなど国際環境詐欺師や世界的環境団体(WWFやグリンピース)によってお人好しの日本のみ標的にされバカな支払いをさせられてきたことを総括的に書いているので読書階級の知識人は読まれる事をお薦めする。
国内で温暖化論を煽った低レベルの学識詐欺師達
 私も東京湾研究の「専門家」として東京湾のサンゴ調査や貝塚の存在(縄文海進時は今より海面が5mほど高かったので今は山の中である)を知っていた。なので人為的温暖化は非科学の政治的仕掛けであると鼻から見抜いていた。
 そこから分かることは5千年前に千年以上続いた温暖期の縄文海進などは、太陽系宇宙の惑星である地球は太陽からの熱と、地球自身の地軸の変化や火山爆発によって寒冷化と温暖化を周期的に繰り返してきたのだから「人為的温暖化を論を煽るのは謀略の類で、騙され国民の富を差しだしてはならない」と言い続けてきたが、一向にこの太陽系宇宙と地球の成り立ちの科学常識が広がらなかった(文科省が小学生の時から温暖化論洗脳教育をしていることも原因)。
日本売りの一つである地球温暖化論への付き合い方_f0165519_11263637.jpg

本州で最大の珊瑚礁が広がる紀伊半島の串本。日本のサンゴ礁はすべて黒潮の影響下にある。縄文海進時は赤道地帯も暖まり黒潮の勢いは強く今より300kmほど北の東北地方で太平洋に曲がっており、東北の海も温暖化したので、三内丸山のように青森でも大きな集落が維持できた。写真は2003年9月串本海中公園の様子 一柳撮影
 
 しかし、この常識が広がらなかった理由がこの本でよく分かった。
 ICPPは始めから太陽の影響など無視して、人為的な温暖化現象のみしか取り上げないとの合意でスタートし排出権取引で儲けようとしたのである。
 日本の政治勢力である自民から共産までの政党や政治家は一部確信犯は除いて右から左まで非科学頭脳しか持ち合わせず、全くこの国際謀略に対抗できていないできた。政権交代した鳩山元総理でも同じレベルだった。その結果この四半世紀一番ババを引いたのは日本である。
 横須賀市議会でも10年ほど前には20万円ほどの講演料を払い、人為的温暖化論をわざわざ刷り込まれる研修会(本会議場での講演会)をやったことがある。その際、縄文海進の例を出して地球は温暖化と寒冷化を繰り返しているだけと質問したが、その胡散臭い評論家達はいずれも縄文海進を知らないと答えた。私はこれを認めると論理破綻をするから「とぼけているな」と当時は思ったが、金儲けで講演している連中は本当に地球科学や考古学を学んでいなかったのだろう。
 この本で小賢しい日本売りの売文家や研究者の詐欺師と言うより環境尻馬に乗る、「こそ泥」的学識人間が多く居ることを認識させられた。世の中、いつの時代も常に人を煽って儲けようとする輩が現れる。さて、それらはおいて、では世界を騙しに引きずり込んだ本当の仕掛けは誰がしたのか?それをICPPの設立経過をみつつ、お復習いしてみる。
ICPPという国連の「謀略機関」
 ICPPは国連機関であり「気候変動に関する政府間パネル」と邦訳される。見ての通り科学は一字も入っていない(英文にも科学を現す表記はない)。これが国連に作られたのはゴルバチョフが書記長から大統領になりソ連崩壊となる前年の1988年である。この年に世界気象機関とICPPが国連環境計画によって設立された。
 温暖化仕掛けについては、もう一つ機関がある。1992年に作られた国連気象変動枠組条約の締約国政策担当者会議、COPである。ICPPはCOPに評価報告書を提出するが、これが「気候変動」への対応指針を決める上での重要資料とされる。
 1990年の第一次から2014年の第五次までの報告が出されている。
 報告書は全文で数千ページに及ぶから、枠組み条約加盟の各国政治家は全文など誰も読まずに、概要版(30pほどの小冊子)しか読まないという。日本の国会議員はそれすらまともに読んでいないだろう。
この報告書は4,5年おきに出されるが、温暖化は人為的なCO2の増加でおきるという政治的目論見により自然科学は全く無視されてきた。とにかくCO2が原因との結論ありきだから毎度ムリな操作を繰り返してきたが、2010年の第四次報告は多くの疑問と誤りが見つかり、捏造(クライメート事件など)の証拠も暴かれてICPPへの信頼は大きく揺らいだ。
 これで日本を除く締約国は温暖化論に対し急速に関心を失って、今やまともに扱っていない。しかし日本はこんな世界的評価の現状さえ報じず、国会論議もないままでいて相変わらずむしられる立場に甘んじている。
 そして総括として押さえておくことは、日本は1997年のCOP3京都会議でCO2削減の数値目標を90年とした決定を忠実に受け入れたことである。おかしいではないか、なんで基準とする年が7年前に遡のぼらねばならぬのか(この基準はおかしいとの声はかき消された)。
 ICPPがモンスター化したのは地球温暖化は国家的レベル嫌世界を巻き込んでの銭儲けの種になることが分かったからだ。最初の仕掛けは冷戦が終了しアメリカ一極支配に対抗する老舗ヨーロッパ連合のEUであった。
 思い出して欲しいが東欧が雪崩を打って民主化した後に、欧州統合となるど、どうなったかだ。東欧諸国は環境政策や省エネ策は極めて遅れていたから、1990年基準にすることでCO2(排ガス規制)削減はボール紙を剥がす如く労せずしてEU諸国は削減目標を達成できたことだ。 
 日本は70年代の公害規制とオイルショック後の省エネ策でCO2を含めて排出削減をしており、更なる削減を認めれば固く絞った雑巾を更に絞るが如くで、産業活動を抑制するか排出権枠の買い取りというバカな状況に自ら追い込んだ(こんな事はやめろとは小数の学者しか言わなかった)。
自主外交ができない日本からの収奪 
 当時世界一のCO2排出国アメリカは誰が得をするか見抜いてアルゴアなどを残すだけで上院で全会一致では批准しないことを決めていた。その後カナダも議定書から離脱した。世界最大のCO2排出国は見事に逃げだしたのである。
 途上国はCO2削減は先進諸国の責任として削減義務を負わないことにさせ、排出権枠を先進国、特に日本に売り付けることが出来た。これだから途上国も労せずして儲けの種になるから離脱はしなかったのだ。 
 その次にこの温暖化の利権構造に目を付けたのがグリンピースやWWFなど国際的な環境団体である。COP会議にはこれら団体から毎回数千人もの環境ロビイストがたむろして政府を突き上げているのだ。これが日本で報道されないCOP会議の実態であると『地球はもう温暖化していない』は指摘しているのだ。
 そしてこの団体達は会議で発言するだけでなく、ICPPそのものにも深くくい込み、問題の多かった第四次報告書には23名もが統括執筆責任者に加わり報告書に影響を与えたという。あのグリーンピースらがである。賢者は冷静なリアリスト感覚を持ちたいものだ。
 そしてEUはCOP会議が途上国と環境団体に乗っ取られ利益を獲得できなくなり、COP会議に意義を見いだしなくなり、故に欧州では温暖化を脅威とする国民は減少の一途を辿っている。
 日本は科学的無知をさらけ出した(学者も研究費は湯水の如く出るから温暖化論批判をしない)うえ、いつもの事だが国益を守る外交が全く展開できなかったことである。
 また国内では政治屋、学者、メディアもトリクルダウンの小さな利益を得ることで満足している。振り返れば地球温暖化利権での日本売りはその後、郵政民営化以降更にみられる日本売りのさきがけのような気もする。
 安倍政権は完全に日本売りの手先になっている。騙されない煽られないだけでなく、政府の愚策無策にも厳しい批判を国民は下さねばならない。

by ichiyanagi25 | 2016-03-18 21:12

<< 民進党が駄目だからムードが盛り... そのⅡ28年度予算に見る吉田市... >>