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支配構造を真に理解することから始まる

支配構造を真に理解することから始まる
今の「国体」を考える事は重要
 先月下旬、白井聡氏が『国体論』を集英社新書から出した。
 彼は数年前『永続敗戦論』を著し、批評家として地位を確立した。
 しかし、この2冊のネタ元は、2人の先達がアメリカによる日本支配の根源として、鋭く指摘していたことである。
 『永続敗戦論』は、副島隆彦さんが1997年に現した『属国論』をなぞって、今風に分かりやすくした物である。オリジナルは副島さんである。但し副島さんはこれ以降テレビメディアからは閉め出された。
 今回の『国体論』も数年前に佐藤優氏が指摘していたことで、佐藤氏は戦後の国体をズバリ「日米安保体制下の象徴天皇制」としている。
 5年ほど前、私は、佐藤優氏の本を読んで、目から鱗が落ちたので、当時の吉田横須賀市長に、「あなたは日米安保体制に何らの疑問を挟まないが、戦後日本の国体は何だと思うか」と質問したことがある。
 質問通告してあるのに、佐藤氏の著作も知らず、市の役人では答弁調整できず、ろくな答弁ができなかった。市議会でもこんな質問をするのは私だけだった。聞いていた同僚市議も、国体を認識して日本の支配構造を知るという事には、ならなかった(これは国会でも同じだ)。

 今の国体こそが押しつけだ

 今安倍政権の下で、官邸の僕(しもべ)化する、官僚の劣化が顕在化しているが、官僚は戦前も戦後も国民の為に働くと言う意識は、まるでないか、或いはかなり希薄である。
 なぜなら戦前の官僚は、天皇が唯一の主権者であり、内閣は天皇の補弼機関であった。だから官僚は公僕(パブリックサーバント)ではなく、天皇のみにつかえる「天皇の官吏」であった。
 戦後は憲法が変えられ、天皇は唯一主権者の地位を剥奪となり、政治関与は否定されて国民統合の象徴となり存続された。君主がもつ主権は全国民に存する主権在民とされて(主権の分解配置)、主権者の意見を国会で示すのが議員となった(但し憲法に入れながら、主権の行使者が議員であり、選挙は「主権の行使者を選ぶ厳粛な行為」はGHQも政府も教えないできた)。
 初期対日占領政策で明治憲法を全否定し、日本を二度とアメリカに刃向かえないようにした。
 憲法9条もその為だった。だがこれは、徴兵制も教育勅語もなくなり、われら国民は国家によって戦争に行かされ、殺されずにすんだから、国民の利益に合致している(ここが大事だ)。 
 しかし米ソ冷戦が始まり、国連軍の創設も戦勝5ヶ国(常任理事国)の思惑の違いから、簡単に創設できず、マッカーサーによる日本の非武装中立化は見直された(逆コースの始まり)。
 特に朝鮮戦争が勃発してからは、アメリカは連合国による日本の占領管理は邪魔になった(太平洋戦争で日本陸海軍を破ったの俺だ!の自負・実績がある)。
 そこで1951年、米国主導の講和条約を日本に飲ますことを決めた。内容は日本の独立を許さず、他の連合軍はポツダム宣言通り撤退させる。
 講和条約締結のその日の夜に、即座に日米安全保障条約を結ばせた。これは英国にも知らせずに、吉田首相1人にサインさせて、吉田は国会にも嘘をついて安保の本質を隠した。これが今に続く日本の属国化の根源である。

官僚はアメリカに忠誠を尽くす

 だから、講和条約発効後の戦後の国体(国の有り様、体裁)は、佐藤優氏がズバリ指摘するように「日米安保体制下の象徴天皇制」なのである。
 官僚は国体維持の行政遂行のために存在するから、最終支配者の米国にお仕えする官吏である。
 講和条約発効以降の66年間、この支配構造を隠しに隠しているが、戦後の総理で反米・非米の行動を取った総理は、官僚の謀反(むほん)によって葬られる。官僚は国民に選ばれた総理ではなく、アメリカに忠誠を誓っている。だから戦後短い期間で失脚した総理を見ると、田中角栄氏しかりで、2010年の鳩山由起夫首相失脚は最も顕著な例だ。
 逆にアメリカの言いなりでいれば、今のように長くやらして貰えるが、それだけ国益(国民の利益)は失われる。

日米安保体制下の象徴天皇制を隠す政府

 講和条約発行後に、アメリカの朝鮮戦争と対ソ連用に再軍備(警察予備隊から3自衛隊の創設)に応じたし、昭和天皇も属国下の天皇制を認めた。
 戦後の国体論を論じると、総理や天皇の上にアメリカがいることがバレてしまうから、戦後の国体論は一切論議させないようにしている。だから国会でも地方議会でも国体をの認識が質問にでたことはないし、議員を選ぶ主権在民の国民も、この支配構造を考えたこともない。
 白井氏は安保体制が全て上位にあるを、この本で縷々述べているが、佐藤氏のようにズバリ「日米安保体制下の象徴天皇制」であるは記していない。国体論を初めて指摘したような振る舞いだから、パクリとの批判を怖れたのだろうか。
 こういうところが、いさぎよくない。佐藤氏も指摘しているように、とオリジナルは私ではないことを認めて、戦後国体を一言で表現すると、佐藤氏の言うとおり。とすれば良かった。
 副島さんは白井氏のことを、パクリで売れた評論家と、私に話したことがある。
 まあ、それはともかく、日本が独立国のように見せかけている、圧倒的勢力下にあるなかで、国民を覚醒させるために、二番煎じであっても国体論を提起すること自体は、重要であり、是としたい。
 副島、佐藤氏なら忌避する所を、白井氏なら少しはメディアは取り上げる(但し新聞の書評などが『国体論』を、どう取り上げるかは見物だ)。
 反安倍や米軍基地を何とかしたいと運動している人は、支配構造の根本を知ることだ。お花畑でやっていると全てが、的ハズレになり、支配構造にとっては何ら脅威とならない。この事を認識すべきだ。
 野党再編も共闘も、実はこの国体を堅持する勢力なのか、或いは象徴天皇制はともかく、日米安保条約という対米従属を見直して、独立国の矜持と国益を回復するの気があるのかが、本当は問われねばならない。

護憲も改憲も属国を解消しない

 憲法9条を金科玉条にあがめる護憲派も、9条さえ変えればバラ色と思う、ネトウヨ系も、結局支配構造の掌(たなごころ-アメリカ)の上で踊っているに過ぎない。
 真の支配者であるアメリカと、その手先の日本代理人は、9条を変えろ、守れの日本国民のスピンオフな対立を見て、嘲笑の限りだろう。
 特に安倍以下の従米反共(カルト)達は、憲法、特に9条は押しつけという。その通りだ。敗戦というものは、戦勝国の意に沿って国体を変えさせられるのだ。
 だから戦前、対米戦を主張した陸海軍と革新官僚や財界、メディアは、戦争に負けるという意味がまったく分かっておらず、対米戦をして、今の結果を招いた大馬鹿者だ(特に軍高官の殆どは部下を殺して生き延び、戦後は臆面もなく多くがアメリカのしもべになった)。
 それなのに改憲派は、此奴らの責任を問うことはせず、むしろ賛美しているのである。
 憲法を押しつけと言い(アメリカの押しつけとは言わない)だから改憲だと言うが、属国である事を解消せずして、憲法9条に自衛隊を明記して、何がかわるというのか。
 かわるのは、これまで隠していた、本当はアメリカの為に自衛隊を使う(指揮権密約)が、おおっぴらになるだけで、日本国と国民の為には何の利益もない。
 米の押しつけに反発するなら、ポツダム宣言違反の日米安保条約体制こそ、押しつけの最たるものだ。しかし安倍以下、反共だけ右翼や自称保守は、宗主国様に一切文句は言えない、言わない。何という情けなさ。独立国の気概、矜持さえ失ったのが、改憲勢力である。

安倍を党首とする自民は国体護持で独立放棄

 そして支配者には何も言えない奴隷根性のために、改憲連中の殆どは、グローバリストのしもべも臆面もなくやっている。二重の意味で国民を売っている。
 だいたい新自由主義に洗脳されて、改革、改革と叫ぶ者は保守では無い。安倍や小池は統一教会に洗脳されているから、反共で頭が固まり、そしてグローバリストのために改革を叫ぶ。
 さらに安倍は無知、無見識だから、なんと平気で革命を口走る。革命とは暴力を使って、政体を一気に変えてしまうことだ。(政権を暴力でかえるのがクーデター)。安倍や小池など(希望→国民民主党はその類)は絶対に保守では無い事を明確に認識しよう。
 しかしこの低レベルに国政、都政を牛耳られていることを深く認識することだ。
 そして今の国体(「日米安保体制下の象徴天皇制」)が日本国を締め上げ、毎年30兆円を上納させられているから、国家予算のプライマリーバランスが確保できず、国民生活が破壊されている。この実態こそ、しっかり認識すべきだ。

現実の国民損失は毎年30兆円
 毎年30兆円のアメリカへの上納金(米国債や州債など購入)は副島さんくらいしか指摘しない(他の評論家は怖くて出来ないか、本当に気がついていない)。
 しかしこの事実を政治家が言うとどうなるか。橋龍元総理は「米国債を売りたい衝動に駆られる」と、日米構造協議の際に、読売テレビで発言して、失脚させられ、小泉総理時代には日歯連事件を起こされ、不遇な死で政治人生を終わらされた。
 だから以降の自民党は徹底的に国体護持になってしまった。その中で小泉、安倍が一番タチが悪い。
 アメリカの言いなりでやっていられるか。との矜持をもつ人は福田康夫氏のように、1年でサバサバやめている(だから歴代総理の中で明確に安倍批判をしている)。
 この支配構造の対応策は、主権在民を認める憲法に則り、主権者が草の根で、この支配状態を変えようと言い出すことだ。政治家は国体変革を謀る者として葬る事はできるが、主権者国民一人一人を失脚させることは不可能だからだ。



by ichiyanagi25 | 2018-05-09 11:57

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