2013年 07月 30日
野党再結集には民主の解党が必要
戦後最悪の参院選挙から10日が過ぎた。
参院選挙結果は現下の野党分断状況で戦前の予想を一部覆したに過ぎなかった。
この状況を招いた一番の戦犯は民主党だ。
しかしここまで真の野党勢力が落ち込んだならば、民主を解党しないと、政権交代の受け皿となる実力ある野党は結集できないで、ひどい国になる。
今回の民主党の比例区の当選者を見ると原発推進で御用組合の鑑である電力総連や東芝の組織内候補が当選している。あとの当選者は旧総評官公労メンバー自治労と日教組出身らだ。
とくに連合の会社と一体となった原発ムラ労組はイコール対米従属で同時に安保ムラの一員でもある。この右派労組と前原の凌雲会(枝野、安住、古川、仙石などが属する)や野田率いる花斉会(連方、馬淵らが属する)の松下政経塾OBを中心とする対米従属派が、2010年6月小沢鳩山体制を潰した後に、官僚とアメリカの意向通りに民主党を乗っ取ったわけだ。
昨年の衆院選と今回の参院選で国民は裏切り民主党をここまで凋落させたが、良質部分は離党し、また落選させられた。そこで今、民主に生き残る者の多くは悪者達及びその弱気な追従者であり、民主党を作った鳩山はもちろん管までを追放しようとまでしている。
元総理の管は、今回東京選挙区で非公認候補を応援して当初は除名にされかかったが、党の完全分裂を恐れた連中から横槍が入り党員権停止3ヶ月となった。管は小沢、鳩山潰しの第1弾の裏切り者で本来お仲間なのに、この仕打ちである。今の民主の悪共は更に対米隷属で完全なる隠れ自民党をを狙っているようだ。本来除名となるべきは09年のマニュフェストを破り潰した管、野田であり、閣僚としての共犯者、前原、岡田、玄葉、安住らである。ところが今の民主がやっていることは国民裏切りの始末を付けず、目先だけ変えて党勢回復を図ろうとしていることだ。国民はもう騙されない。
だから原発村の一員である旧民社グループと対米隷属保守の前原Gと野田Gを追放しない限り、民主は自民と戦える真の野党にはなれない。
この際、特に対米隷属の保守は自民党に行くか、あるいは自民補完のみんな、維新と3派連合で米迎合「保守野党」を結成すれば良く、これなら国民から見て非常にすっきりする。だが、野党勢力を分断する為に此奴らは民主に居座り続けるだろう。
ならば自主独立の気概を持つ真性保守(非米保守リベラル含む)と社民主義思想を実現したい者は民主を出て、国民の為に真の野党再結集に力を注ぐべきだ。個を捨てても国民の為の政治勢力結集に努めないと本当にこの国はひどい事になる。
「日米同盟深化」とは実はアメリカにひれ伏すが真意であり、本当は属国なのに日米は対等だと糊塗している。「日米同盟深化」を祝詞とする政党は対米隷従であるが多くの国民は騙され続けている。
選挙区での野党分断と松沢当選
翻って対米隷従でない生活、共産、社民などの野党勢力であるが沖縄並みの共闘態勢は何処でも組めなかった。
昨年末の解散から半年、何とかならないかと見ていたが、生活の党小沢代表もメディアの集中砲火を浴び殆ど効果的な事が出来なかった。
神奈川選挙区では露木か社民の木村どちらかが降りていれば共産畑野は当選できた。だが今は労働組合にも政治家にもそれを調整できる者が居なくなった。
それに神奈川の選挙民も全く何を考えているのかと思う。政党や首長、議員を渡り歩く松沢を2番目で当選させた。此奴は87年に田川誠一さんの進歩党より県議選に出でて最年少当選を勝ち取ると2期目は自民党に入党、1993年時自民党県議を辞め小沢一郎の新生党に入り衆院当選。その後は小沢について新進党に行き、新進分裂後は民主に入り、03年には民主を離党し県知事選に出て当選。知事2期後神奈川を捨て東京都知事選に色気を出すが石原という策士に策士が裏切られ、昨年暮れの知事選では権力志向の強い猪瀬(副知事)に惨敗。すると今度はみんなの党から出て参院議員となったのだ。政治ゴロの存在を許した約70万の神奈川選挙民に呆れる。政党渡り歩き経歴を見ても進歩、自民、新生、新進、民主、みんな、と何と6つも渡り歩いているのだ。政党を変える理由は、ただ当選する為だけの「利用」である。思想などないのである。
そして県議、衆院、知事、参議院と「政治業」として収入確保であり、またその上で権力を行使できれば何処の議員でも首長でもよいのだ。だから此奴を私は政治ゴロというのだ。
真性保守党と社民主義の復活
今回の選挙はメディアの争点隠しが成功し、ねじれ解消とか安定与党をとの報道があふれ、対米隷従改憲や原発再稼働、TPP、消費増税が隠され、故にアンチ自民の多くは棄権して投票率は52%まで下がった。
小沢氏がどう復活するかだが、昨年末のように未来の党首に滋賀県知事の嘉田を担ぐような姑息対応では困る。
小沢一郎、鈴木宗男、亀井静香氏らが最後の奉公をすべく結集し、対米追従でない保守グループの結集を急ぐべきだ。同時に中堅政治家の再生の顔を作る事も重要だ。また官公労など旧総評の中核メンバーは社民主義の元に民主党をでて対米従属でない連携を視野に社民主義勢力を結集すべきだ。
ともかく今の分裂状況をみんな、維新を除いて戦える野党を収斂しないと、分裂で落選の山を築くのみだ。対米隷従でない真性保守の再生と社民主義の復活こそが国民の待望である。
▲ by ichiyanagi25 | 2013-07-30 08:35