人気ブログランキング |

<   2018年 08月 ( 2 )   > この月の画像一覧

全てに反権力勢力が退潮

全てに反権力勢力が退潮
 毎年8月になると池袋の新文芸座では、反戦特集や反権力的な映画のリバイバル上映をする。
 今年は先週に「さくら隊散る」と「にっぽん泥棒物語」、「真昼の暗黒」の3本を見た。

 移動劇団被爆で絶える
 「さくら隊散る」は、アジア太平洋戦争中、各地での巡回公演に取り組んだ劇団、さくら隊を描いた映画である。さくら隊は苦楽座(藤原鎌足、徳川夢声、丸山定夫らが立ち上げる)解散後、1945年1月桜隊として、日本移動演劇連盟に組み込まれ、地方への慰問巡演活動をはじめる。
 広島に居を構えていた劇団メンバーが原爆に遭い、その殆どが、被爆後、ろくな治療も受けられず8月中になくなった様子を描く、新藤兼人の映画である(1988年近代映協製作-独立映画センター配給)。さくら隊には園井恵子(無法松の一生のヒロイン役)や丸山定夫がいた(いずれも被爆死)。

 あとの二本「にっぽん泥棒物語」、「真昼の暗黒」は戦後の警察、司法の問題と、占領軍の謀略事件を、ドラマやセミドキュメンタリー的に 描いた反権力映画である。どろぼう物語は非常にコミカルに、司法権力をおちょくっているところが良い。
 いずれも昭和30年代の労働組合が非常に強く、社会党が政権獲得の可能性があると言われていた時代の作品で、真昼の暗黒は実際の老夫婦惨殺強盗事件であり、典型的警察の冤罪でっちあげ事件を描いた作品である。
 橋本忍脚本、今井正監督で、両者はシナリオハンティングで冤罪を確信。もし最高裁で無罪を得られなかったら、映画人生命を絶つ気構えでこの作品を造り上げた。 

八海事件

 1951年1月24日夜,山口県熊毛郡麻郷村字八海(現,田布施町)の老夫婦が自宅で殺害された事件。その容疑者として逮捕された吉岡晃が,自白偏重の警察の拷問で「仲間と5人でやった」と〈自白〉したため、敗戦後の混乱期に逮捕歴のある阿藤周平,久永隆一,福田実,松崎孝義ら4名が逮捕された。
 裁判では単独犯か多数犯かが争われ,吉岡は1953年,第二審の無期懲役の判決に従って下獄したが,阿藤ら4人は〈冤罪〉を主張しつづけた。この事件は,弁護士の正木ひろしが第一,二審の判決を批判して《裁判官》を書き,翌年,映画《真昼の暗黒》(監督今井正)も製作されて,社会の関心を集めた。
 事件は警察が単独犯であるにも係わらず、複数犯でなければできないとの思い込みで、物証は無視して自白のみを取る拷問取り調べで、4人を自供させて、単独犯の吉岡含め5人を起訴。
 裁判も検察、警察の調書を採用して、冤罪犯である阿藤らに死刑判決と懲役の実刑判決。単独犯である吉岡は無期懲役とした(一,二進審とも)。
 当然係わっていない4人は控訴、上告をして争った。
 この4人には明白なアリバイがあったのに、検察は家族や知人の証言として取り上げず、また物証に基づく捜査もずさんで、拷問と長期拘留による自供偏重での戦前型取り調べで、複数犯を捏ち上げ、検察も同様で起訴した。
 地裁、高裁の裁判官も警察のストーリーに沿った判決を下した、冤罪史に残る事件である。
 1968年10月25日、最高裁(第三次)はこの事件を吉岡の単独犯行と判断(服役中の吉岡自身も単独犯であるとの上申書を刑務所から17回出しているが、刑務所に握りつぶされていた)。事件後17年半たって、やっと4人の無罪が確定したのである。

自主上映運動盛り上がる

 この映画は、現代プロダクションの製作だが、配給は東映が行う事になっていた(一般劇場での上映)。
 これに対し最高裁は、この映画は上告中の審理に影響を与えるとの理由で、東映や制作者に圧力をかけた(本当は真実を国民多数が知ることを怖れた)。では当時の最高裁長官は誰かというと、対米従属で、司法もアメリカ権力の僕とした田中耕太郎である。
 配給元だった東映はこの圧力に屈し、劇場公開は出来なくなった為、冤罪支援をする総評系労組を中心とした自主上映運動が組織され、結果、数百万人がこの映画を見たと言われる。
 そして新憲法下で最高裁に対する期待が高い時代で、映画のラストシーンは阿藤役の草薙幸二郎が接見に来た母親役の飯田蝶子に対して「おっかさん、まだ最高裁がある、最高裁があるんだー」と叫ぶシーンで終わる。
 映画は数々の映画賞を受賞し、自主上映運動も盛り上がり、社会党が国会でも取り上げ鳩山一郎総理にも質問している。
 もう一本の「にっぽん泥棒物語」は、土蔵破りの常習犯が、土蔵破りに失敗したあとに、松川事件を起こした実行犯の9人と線路上ですれ違い、後に捏ち上げで起訴された労組員たちをみて、実行犯の体格と身長と人数がまるで違うことを、証言するが、警察はこの証言を必死に否定する調書を取ろうとする。と言う劇映画である。
 監督山本薩夫 主演三國連太郎の1965年の東映映画。
劇映画でも謀略事件を揶揄して暴く
 実際の松川事件は1963年に全員無罪の最高裁判決が出ているから、この映画は松川事件の裁判支援の映画ではない。しかし2人の窃盗犯の目撃談は実際にあったので、これをヒントにフィクションかつコメディー仕立てにして、列車転覆の謀略事件(GHQが高揚する労働運動潰しのために起こしたとの説が強い)と冤罪事件を起こした、日本を支配するGHQのG2と、それに迎合する日本の政権と司法を揶揄した映画である。
 この映画では千葉真一や室田日出男など、後の有名俳優となる者が若い頃、新聞記者や弁護士役となって出演している。また新劇の劇団民芸や俳優座などの、そうそうたる俳優陣が出演している。
 これら新劇俳優者らは、裁判支援のための映画「松川事件」にも出演している者が多い。

政府権力は揶揄、嘲笑でこき下ろせ

 1950年代~60年代までは社会全体に、政治、司法権力に対する抗議や批判の映画演劇が多くあり、国民の多くが自主上映運動や組合の上映運動に誘い合って参加していた。
 またこの時期、テレビ、ラジオも情報労連など組合も強く、政権批判は今より自由で辛辣だった。またお笑いも今のような風刺もなく、劣化した芸無しが安上がりバラエティで済ますことがなかった。笑いに風刺はつきもので、落語家だってまくらで時事ネタをよく取り上げていた。
 1971年参院選で立川談志が全国区で自民党からでて、最下位当選(50番目)して2年後くらい?に、かまくら落語会に来た故桂小南師匠が「テレビではここまで言えないですが」と前置きして、談志の事を議員面して、楽屋に秘書を連れてきて、ふんぞり返っているトンデモない奴とこき下ろし、「だいたい落語は社会党なんですよ」と言った。
 要するに落語は権力に迎合せず、野党精神で演じるものだと。今この様な認識をもつ噺家がどのくらい、いるのかと思う。
 安倍のここまで酷い状況を、風姿や映画でこき下ろしたり揶揄する企画も出来ない社会になってしまった。
 来年の参院選では安倍打倒が統一目標になるが、詰まるところ安倍はバカの使い走りに過ぎない(馬鹿しか総理にはしない)。
 本当の支配者はアメリカとグローバル資本であることを認識して、野党分断をする勢力を我々が厳しく批判して、取りあえずは自公維勢力を過半数までに、議席を減じることだ。


by ichiyanagi25 | 2018-08-25 15:59

対米従属の思考停止で没落する日本

対米従属の思考停止で没落する日本
 通常国会も終わり、安倍はトランプの後ろ盾を得て、森加計疑惑から検察警察とメディアを抑えて逃げ切った。
 9月には、自民党総裁選挙で、この安倍おバカさんが3選確実だという。
 もう日本は終わりにまっしぐらである。
 小泉政権以降、自民党はエセ保守を名乗る売国政党に堕した。
 石破にしたって軍事外交の対米従属(属国)を解消しようとは、一言も言わない。
 そして新自由主義の僕であり、安倍と何処が違うのか?

労働者の収入はこんなにも減った

 厚生労働省が発表している毎月勤労統計調査によれば、日本の労働者1人あたりの実質賃金は、1996年をピークに減少し続けてきた。1996年から2015年までの19年間に13.6%も減少した。
 300万円の所得が259万2000円になったことになる。そして、グローバル企業のための非正規労働者化である。
 労働者の一人当たりの賃金が14%も減少したのはその分、多国籍企業や日本の大企業に収奪されたからだ。

安倍はトランプに幾ら貢いだかを明らかに

 国民生活は苦しくなるばかりである。主権者の三割がしっかりした野党を生み出すよう行動しないと、この状況は更に酷くなる。
 日本の新聞社、通信社が行う世論調査も、眉唾だ。安倍支持が40%あるとは信じられない。強固な反共右翼(日本会議、統一教会に繋がる勢力)が一割強いるとしても、せいぜい本当の内閣支持率は二割台だろう。
 また安倍政権の支持率が30%以下に下がらないのは、他に変わる人がいないから、であるというのだが、これは完全にメディアのミスリードだ。
 アメリカとグローバル企業の僕で、全て振り付けで踊っているだけの安倍の代わりなんて、誰でも出来る。但し、ここまで平然と売国、亡国行為が出来るのは、安倍しかいないと言うなら分かる。
 トランプも支持率四割くらいで、不支持が上まわっているがこちらは、製造業にいた白人層を救済することを言っているから、自国民を大事にしない安倍よりはましだ。
 但しアメリカ国民に占める白人層はドンドン下がっているから、カラード貧民の国に没落していくのは間違いない。
 まあ安倍が総裁三選確実いう状況は、主権者の一部は行動を起こしているが、反共右翼に染まるB層はともかくとして、主権者意識が皆無の7割の国民による。

自分の国は自分で守る気概が、対米独立の鍵

 6月のトランプ・金会談で分かったことは、アメリカはICBMがアメリカに飛んでこなければ、北の存続を許す。としたことだ。韓国や日本がどうなろうと知ったことではないという意思表示だが、与野党とも対米従属は、これを分かろうとしない。
 だいたいアメリカの核の傘に守られているだとか、対米従属派はまるで根拠のないことを信じている。
 第一、19世紀ではあるまいし、今時日本を占領して植民地管理するなんて事は採算面から見てあり得ない。またいきなり核攻撃なんても、ありえない。
 だから自分の国は自分で守から、アメリカは順次在日米軍基地を縮小してくれと言うべきだ。これが独立の回復だ。そしてアメリカに幾ら貢いでいるか、をそろそろ野党も言った方が良い。これを言わないから、国民の大多数が騙されるままで、日本の富がドンドンアメリカに流れるから、今の停滞日本がある。
 また辺野古に限らず、沖縄に基地を造らせないためには、海兵隊から先ず撤退してくれと日本の安全保障政策として要求することだ(辺野古はもう造られてしまうから、同じ轍を踏まない戦略が必要だ)。
 来年の参院選で野党が自公維に勝つには、自主独立の気概を持って、アメリカ依存を脱することを主権者と共に造り上げることだ(対米従属とグローバル支配からの脱却を述べる。これが野党共闘と市民連携にのキーワードだ)。
 このままだと、あと5年ほどで世界の覇権構造は変わる。特にアジアはアメリカが没落し中国がのしてくる。
 アメリカにただついていく日本だと、トンデモない事態になると言うことに、気づくべきだ。
 これらを踏まえて、能ある主権者は、主権者の為の野党結集を促さねばならない。
 野党にこの認識がなければ、主権者が叱咤激励しないといけないわけだ。

by ichiyanagi25 | 2018-08-11 08:54