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続報民意は議会に反映されたか第3弾

       議会ポスト決まる
先週の11日臨時市議会が行われ正副議長他のポストが決まりました。
 今回、正副議長選挙は立候補制の前段階として「届け出制」との制度を作りました。
 所信表明してから投票をとの要望は門前払い
 結果議長に2人、副議長に3名の候補が出ましたので、候補者が複数いるのだから議会で立ち会い演説会を行い、それぞれの所信を述べて貰ってから投票するよう求めました。しかしながら新政、研政、公明の3派連合から今後の検討課題として、ここでは「俎上に上げる必要なし」ということで葬られました。正副議長ポストから外された自民がこの提案を議題にすべきと発言しましたが、数で押し切られ、立候補理由を聞くことなく投票となりました。
 なお神奈川新聞に「所信表明認められず」のタイトルで一部議員から「正副議長候補者は所信表明を」との申し入れがなされたとある一部議員とは、上記の通り私の事です。
また12日の同紙の報道では「従来の会派にポストを割り当てる方式を改め」とありますが何を根拠にそう書いたのかよく分かりません。そこで今回のポスト争いの顛末に対する私なりの感想を以下記します。
 ポスト割りから候補者届け出制へ?
いつもの事ですが選挙が終わるとすぐにポスト争いが始まります。議長選を制するには先ず多数をとり第1会派になることですから、様々な引き抜き合戦があります。会派順位が決まったところで限りあるポストを巡って、どこを外すかの連合が組まれます。また既成会派の中では、自分に付いてくれる同調者争奪戦が行われます。今回私と同期の議員が会派内で争っているとの話しも聞こえてきました。それとは別に今期は早々に「自民外し」で決まり、新政、研政、公明の3派連合ができあがったことです。
 政治の世界で来年以降の予測は「鬼も大笑いの世界」 ですが、今回の結果から推測すると今期4年間は第1会派の新政会が議長職を占める可能性大(ただし2年後に大荒れの可能性あり)とみます。そして副議長は公明と研政に2ずつ振り分けるのではないかと思われます。
 なぜなら、もし円満人事で副議長を決めるのなら第2会派の自民から選ぶのが筋です。自民は第2会派から副議長をと各派代表者会議で主張しましたが、公明が何としても嶋田氏にと譲らず、後の2派も話が付かねば選挙でと押し切ってしまいました。公明の嶋田氏は今期で定年ですが、この4年の中で副議長に就けば問題はないはずです。また交渉会派は4ですから4年で各会派順繰りにすればよく、こうすれば議長も後半2年目は自民に譲ればよく、どこかを外す必要はなくなるからです。
 また市議会代表で出て行く水道企業団議員以下、競輪、後期医療連合議会の3ポストも研政、公明、新政が占めました。
 この様な経過の中で正副議長選挙のみ届け出制となりました。このままでは勝ち組と負け組のみの選挙となり、勝負のついた選挙になってしまいましたが、非交渉会派ニューウイングのお二人が果敢に立候補されたことで、選択肢が示されました。
 そこで今回の正副議長に立候補届け出したのは以下の通りです。敬称略
 議長 山口道夫(新政会)上地克明(ニューウイング)
 副議長 嶋田 晃(公明党)佐久間則夫(ニューウイング)高橋敏明(自民党) 
なお議長のみ任期は2年で後のポストはすべて1年で辞表を出す習わしです。
 選挙結果内容と戦わない共産
 単記無記名方式(通常の選挙と同じ書き方)の投票結果は次の通りです。
 議長 山口(新政)32票 若山(自民)8票 上地3票
副議長 嶋田(公明)24票 高橋(自民)10票 佐久間(ニューウイング)6票
     井坂(共産)3票-届けでない人にも投票することは出来る
無記名ですから、どの議員が誰に入れたか分かりませんが、3派連合の票数は24ですから、山口さんは無会派3と共産、創明の票も獲得したことになります。上地さんは基礎票の2に無会派1が加わった数字。山口さんに無会派などの票が加わったのは政策を聞いた上での判断と人柄かと思われます。
 副議長は見事に割れました。当選した嶋田氏は3派連合以上の票は得られませんでした。自民高橋氏は10に増えましたが、これは創明の2が加わったようです。佐久間さんは無会派全員の票が加わり6票になりました。要するに共産以外の非交渉会派の8人は3派連合の候補名は書かなかったことです。ひとつ余談を記せば敗戦必至の選挙に8,9期目の若山、高橋氏の名を出したことをどう見るかです。
 更に意外なのは共産が正副議長選に立候補しなかったことです。国会の首班指名でも、どこの議会でも議長選挙では自分たちの名前を書くのが共産党の方針と思っていました。これまで横須賀市議会でも接戦の時は非自民の他候補に入れていましたが、今回の様な場合立候補しない事が意外でした。まして3月に交渉会派を4に引き上げた会派に属する人の名前を書くとは、政治性を疑い戦わない共産党なのかと思ってしまいました。
 取りあえずポスト割りの結果が出て、私と同期の議員(91年当選組)が正副議長になりました。今後開かれた議会と少数会派への配慮をする議会運営を望みます。
 しかし来年以降の正副議長は同期の5期目と、5期目以上は4人になった8期9期目議員の思惑、そして4期生の動向もあり、会派再編もありの波乱含みで推移することでしょう。そしてそれらポスト取りとは違って非交渉会派がこの様な市長支持会派のみで決まる議会運営にどう対抗していくかです。
 議員心理と議会代表としての役割
 地方議員は国会と違い閣僚ポストはありませんので、議長が最高の名誉職です。大会派にいる3期目以上は議長ポストがちらつくはずです。中には議長なりたしで、敵を作らぬように自分の意見を封じる人もいます。
 また議会内有給ポスト(正副議長の他監査、農業委員そして議会代表の水道企業団、競輪、後期小医療保険の計10ポストある)は収入として実利面で美味しいこともあります。しかし「名誉と収入のために、やらしてくれ」では、幾らそれが本音としても話しになりません。役職に就く人には理念を持つ人が求められ、何より市民のためにの心がけが求められます。有権者の皆様はその視点でウオッチして下さい。
 また水道企業団、競輪、後期高齢者医療保険の各議会に出る議員は議会代表ですから、それぞれの議会でどの様な論議されているか、議会に報告し、必要に応じて所管の委員会で論議して欲しいと議運に申し入れました(非交渉会派でも委員外委員として発言を求めることが出来ます)。これには各会派とも賛成してくれ、今後どの様な方式にするか決めることになりました。各議会の課題は神奈川新聞を参照してください。    07.5.12神奈川新聞
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# by ichiyanagi25 | 2007-05-16 00:00

続報  民意は議会に反映されるか第2弾

       交渉会派とポスト取り
                           
5月2日新議会の会派届けの締め切り日で会派届けが出されました。
 5月3日の神奈川新聞に会派構成が出ていますが、議会ホームページでもまもなく閲覧できます。
 信託後の会派入りと民意の反映
 今期の最大会派は10名を確保した「新政会」になりました。新政会は旧田川系と表現されることがありますが田川さんの影響下にあった人は今やごく少数で、牧島県議系保守(自民党籍持つ者含む)と嘉山県議系、それに独立系保守の集まりといえましょうか。ついで自民は8名。選挙時自民党を名乗った9名中、山下氏を除いて会派を結成。前期後半「自民市民クラブ」として旧民社系の2人で会派を作っていた高橋氏が自民に復帰しました。
 公明は7名のまま。5人になった「研政21」には矢島、岩崎の両女性市議が加わり7名になりました。お二人は前期まで市民派や改革を名乗り既成会派に属せず活動していましたが、既成労組会派入りは有権者からどう評価されるか、注目されます。なお会派名は「研政よこすか市民連合」となりました。以上が交渉会派で、すべて市長支持会派、いわゆる「与党」です。
 「市民連合」なる名称のルーツは1983年、三教組が加藤純子議員を当選させた際、社会党と会派を組むときに 「* 市民連合」としたのが始まりです。91年、矢島氏がネットで初当選した際、社会党と会派を組みましたが、社会市民連合を継承しました。95年にはネットが2人当選し社会党と組んだので「社会ネット市民連合」としました。91年私も社会党公認として初当選して会派を共にしましたが、当時の社会市民連合は保守官僚の横山市長とはガチンコで戦う会派であり、基地問題では常に対峙、またハコモノでは総合芸術劇場反対、安浦(平成町)埋め立ては環境破壊と厳しく市政をチエックしていました。16年の歳月で市民連合の意味するところは大きく変わったとの感慨を待ちます。
第5会派は共産の3名ですが3名以下は非交渉会派ですからポストとは無縁です。上地、佐久間両氏は既成会派入りをせず「ニューウイング」を維持。竹内系県議のお二人は「創明クラブ」を結成されました。残りの私、吉田、藤野君それにネットの滝川さんは会派に属さず無会派とくくられます。無会派は4人です。なお今期一人は会派とは言えないとの決めでネットも無会派と称されます。
 問題は交渉会派が全て市長支持会派で占められたことです。これは民意を議会で反映する上で非常に問題と思います。市長、市政をきっちりチエックする議会にするために、今後この小会派と無会派が現実的判断に立ち、交渉会派を作ることが出来るか、ご注目ください。
議会ポストと情報公開
臨時会開会までは会派代表者会議が行われ、市長支持会派の4交渉会派は議会のポスト割りに多忙でした。第1会派から議長を出すことには抵抗はないらしく、話し合いでポストの割り振りが決まったようです。なお正副議長の他、選挙で選ぶ議会役職は、監査委員や農業委員があります。
 また横須賀市議会を代表して出て行く県下の議会には県水道企業団議会、今期から設置される後期高齢者医療保険議会などがありますが、これら有給のポストは既成会派の話し合いで議長指名推薦にするのではなく、何れも選挙で選ぶ必要があると思います。特に市議会代表として出て行く議員選びは今までになく重要です。
 と言いますのは県水道企業団はそのお手盛り体質や高賃金や各種手当てに問題があり、企業団を監視する議会として改革を急ぐ必要があります。水道企業団はジャブジャブ体質改善にようやく手がつき出したとはいえ、これまで出身母体の市議会に何ら報告義務がないため、他の議員は何がどう行われているかさっぱり分からず、このような状況は市議会代表としての役割として問題であると感じています(因みに水道企業団議員は月額10万数千円の報酬が貰える)。
 また後期高齢者医療保険議会は75才以上のお年寄りを、別な医療保険制度に移行させるためための制度改革ですから更に重要です。定例会毎に所管の委員会への報告が必要であると思います。またその報告を受け理事者の意見を聞き、委員会で審査しそれを持って横須賀市議会の意見として議会で発言することが、真に議会代表の役割であると思います。
 交渉会派の思惑と監査委員のありよう
 記述通り議会役職には正副議長だけでなく、監査委員、農業委員と有給のポストがあり、また議会代表として出て行く上記3つのポストがあります。交渉会派を組む一つの側面(あるいは最大理由)は議会ポストの獲得にあります。なお委員長職については横須賀市議会は昔から無給でしたので、会派順に応じて振り分けられます。
 私が1期目の91年から94年までは社会党が有給ポストから外され、委員長ポスト以外何も取れず、数下の与党会派民社に監査委員が回されていました。これには先輩議員が大反発、議運で罵声が飛び交うなど議会での喧嘩の仕方を学びました。
 会派順にポストを振り分けない「与党」連合の画策に自民長老の石渡さんが怒り、社会党について、議長を叱りとばしたりと、テレビ中継したら視聴率は上がるだろうと思ったりしました。露骨な社会党外しで議運はもめますから会議は深夜に及び、明け方に決着が付く深夜早朝臨時議会が2度ほどありました。その当時から見ると今の議会は侍が減り随分おとなしくなったなと思います。
 95年選挙後は自社さ政権下(村山総理)で社会党外しはなくなりましたが、今思えばこれが旧社会党系転落のスタートで労働団体の連合を接着剤にして、旧社会と旧民社系が2000年に合流、研政21の結成になります。
 正副議長人事が一番もめますが、その後は交渉会派の話し合いにより、ポスト割りが行われます。有給ポストには監査委員、農業委員、そして水道企業団議員、後期高齢者医療保険、ほか競輪組合(これは早く止めた方が良い)があります。有給ポストでも農業委員会は殆ど政策的に影響をもたないので、各派の新人に振り当てられます。
 問題は監査委員です。監査委員は議会から2人出しますが、私は監査はすべて外部監査に移行すべきと思っています。市長が提案し「与党」議会が信任する代表監査委員、そして市長人事での職員を監査事務局長にして、また与党議員が2人が監査委員になっても厳しい監査は出来ないと思うからです。梨下に冠を正さずです。有権者の皆様はどう思われるでしょうか。
交渉会派の負け組勝ち組
 ミレニアム以降前期までは研政21と新政会が連合して人事権を握っていました。特にN(研政-引退)J(新政会、現役)コンビの議会工作に自民は8年間議長ポストは取れずじまいです。また3期前までは、1年で正副議長をたらい回しにしてきましたが、「あいつには議長はやらせない」との思惑と私は見ていますが、議長のみ2年任期制にしました(副議長は1年交替)。
 6年前には自民は公明と組んで正副議長選に挑みましたが、何れも小差で敗退、以来市議会自民党は議長をとれない状況が続いています。今回8名の第2会派になりましたが、2年後議長ポストが取れるかは定かではないのが政治の世界です。
 また私と同じ5期目の議員は7人いますが、矢島氏が研政入りしたので私以外全員交渉会派(市長支持会派)に属しましました。これまで同期では3名が副議長職を務めています。私を除いて6名は議長や副議長ポストを狙えるわけですが、好き嫌いや派閥力学があり思惑通り行くかです。6期目7期目は引退や落選でおらず8期以上の長老ベテラン議員は9期目の若山、竹折8期目の神保、高橋の4氏だけですが、若山、高橋氏は副議長も経験していません。今期どうなるか、わかりません。そして議会人事や会派運営を巡ってこのままの会派構成で行くのかも分かりません。皆様は自分のためでなく市民のためにどう動くかでご注目下さい。
 なお臨時議会は11日に開催され、議長以下の各ポスト、議運と4常任委員会の配置が決まります。なお因みに事前の振り分けで私は今期は建設常任委員会に所属します。無会派は4人ですので4常任委員会所属の希望は調整出来るようになりました。end

# by ichiyanagi25 | 2007-05-05 00:00

07年市議選の結果

        民意は如何に反映されたか

  ホームページで当選御礼をすることは、禁じられていますので、誠に残念ながら当選お礼は割愛させて頂きます。
 はじめに
 さて今回の選挙では市長としっかり距離をとり、今年度の借金依存予算に反対したり、美術館建設に批判的な現職が全員票を伸ばしました。私も前回より161票の増となり、3665票で順位も4つ上がり、18位にて当選させて頂くことが出来ました。
 これは市長に媚びず、しっかり市政をチエックしてきた事への評価と受け止めております。これからも市議の本分をわきまえ、市政の厳しい監視を第一に務め、その上で医療福祉の充実、そして海を中心とする環境回復に力を入れて参ります。
 健全な批判勢力への評価
 今回、無所属の仲間である、現職1期目の吉田君はこまめな駅立ちと、演説やチラシの内容も評価され、1万票を超す歴史的大躍進となりました。またもう一人の駅立ちとHPに力を入れる「一人型」選挙戦術の藤野君も大幅に票を伸ばしました。
 ただ不思議なのは駅立ち中心の現職の中でも、演説とチラシの内容から私の所に「またわけの分からんことを言っている」と酷評が多かった人が、大幅得票増となって高位当選したことです。訴える内容よりも雨の日、雪の日、寒い日暑い日、駅立ちしていれば偉いと評価されたとしたら、何をか況やです。
 共産党も批判勢力を期待されたのか、現職は大幅得票増となり新人も当選し、4年ぶりに3人体制になりましたが、改選前既成4会派により交渉会派は4人以上にされたので3人になっても議運に出られなくなりました。共産は3名以上の当選がこれまでないため、このままだと横須賀市議会では「永遠」に議運に出られないことになります。自分たちと異なる意見には数を頼んでハードルを高くするやり方に、強い怒りを覚えます。
 新人乱立も有力候補少なく現職有利に
 今回新人28名元職1名が定数43議席に挑みました。定数2削減でしたが、これまで2人が辞職(一昨年木村氏は市長選に立ち辞職、磯崎氏は当選後すぐ事故で動けなくなり2年間議会に来ず、同時辞職)。また昨年1人病死されたので3議席の空席がありました。更に組織の撤退などで立候補を止めた労組系や、朝から〇〇臭いと言われたベテラン議員、後援会から立候補者が出て断念した人など、引退が計8名おり、定数2減の中でも空席は9ありました。
 内、公明とネットワークは候補者交代の選挙ですが、ネットワーク運動は候補を一人に絞ったにもかかわらず、2200票止まりで42位と、まさかのブービー当選となりました。民主集中的な組織原理と「素人と女性」をキーワードにするやり方が、市民から支持を得ない現状にあるのかもしれません。
それにしても新人、元職29名の内、古い表現かもしれませんが革新系は3、4名で後は全員保守系です。保守でも美術館などハコモノ批判や現市政を厳しくチエックすると訴えた候補は極く少数でした。また2年も前から後援会連絡所の看板を出していた自民候補の選挙公報を読むと政策なしで、学歴履歴を披瀝しただけ。あるいは市の政策丸写し、また観念的政策の羅列などが目立ち、市議会議員の役割を認識して立候補したのかと疑われる候補がかなり目に付きました。
 市民からの批判が止まない美術館について公然と批判する新人はごく少数で、市民意識を理解せず、民意を反映する気概に欠けていると感じました。
 故に選挙中町を歩いていて盛り上がりに欠ける雰囲気を感じました。まさに「乱立」で、有能有力な新人が少なく、市長に対しきっちりものを言う新人が少ないので投票率はそうあがらないと見ましたが52.59%と上がるどころか前回を0.5ポイント下回る結果でした。またボーダーラインも2100迄低下しました。
 これでは組織に依存する労組系や保守系、そして後援会組織を持つ現職が断然有利になります。おかげで市長「与党」を任じる現職も全員当選しました。
 組織の崩壊と意外な結果
 労組系では官公労系の一人が候補者を2人から1人に絞ったため大幅増になったほか、民主党公認が票を増やした他は軒並み減票になりました。民間を含め明らかに労組離れが進んでいる証といえるでしょうし、美術館賛成や官僚市長推薦など、民意を汲まない現状への批判が票に現れたと思います。4年前の選挙後、私は美術館建設を巡り会派で対立、同時に堕落した先輩議員を議長にする事は不同意として離団しました。その時「議長選が終わるまで会派に残れ」と言ったある労働団体幹部から「労組を敵に回せば怖いぞ」と恫喝されましたが、恫喝に屈せず民意に添ってよかったとつくづく感じています。
 また組織と言えば自衛隊出身者も数名いましたが、海自OBで組織的応援のある候補は大量得票しましたが、佐官級でも組織的応援がなければ圏外と、組織の応援のない自衛隊出身には厳しい結果でした。
 さて10年前までは保守系市長に対し厳しくチエックしてきたのは旧社会党と共産党でした。いまやその役割は無所属系や小会派が引き継いでいると言って良いでしょう。
 前期研政21からは私の離団後、佐久間さんが離団し、今回3人引退で現有議席は5に衰退しました。これでは副議長も取れないでしょうから、今後誰がこの会派に所属するのか注目されます。因みに会派届け期限は5月2日です。
 保守系では蒲谷市長と市長選を戦った木村さんのもとから6名が立候補しましたが、当選者ゼロでした。やはり下馬評通り6人は厳しかったようです。また美術館を批判し、蒲谷市長支持の旧来の自民と一線を画して戦った竹内県議系3名ですが、最上位が2552票の38位、美術館建設見直しを市民運動として展開し、一緒に署名活動をした野村君がまさかの最下位当選、もう一人は次点落選と言う結果は、ある意味ショックを受けました。県会の票と市会の票は違うと昔から言われていましたが、特定の県議が応援しても票が伸びない、時代はそう変化していると受け取らざるを得ません。
 なお当選された二人は旧来の保守を代えようとの意志と思いますので、その意志を活かして貰いたいと思います。
 また県議選で大幅に票を減らしたもう一人の実力者牧島氏系の候補ですが、あまり県議の看板を前面に出していないように感じました。誰かの後ろ盾より候補者本人を見る選挙になってきたのかもしれません。
 民意の反映に変わらぬ議会構成
 確かに市長に媚びず市政を厳しくチエックしてきた無所属は私も含め全員票を伸ばしました。美術館建設に一貫して反対してきた私達無所属3人の合計得票数は22,008票になり8人分の得票といえます。吉田君は11,400票と4人当選分の票を獲得しましたが、一人は一人です。新人にこの視点で立候補する人が余りに少なかったことも、原因だと思います。民意を汲む事が出来るセンスある候補者が出てくるよう期待します。
 今回当選した新人9名中6名は既成会派(一人は共産)に入るでしょうから、現時点で30名以上は明らかに蒲谷市長支持派となります。ポスト取りを巡って保守会派の離合集散が考えられますが、市長支持の人数は減らず前期同様の議会構成となります。これでは美術館問題や、原子力空母の住民投票条例に見るように民意が市議会で反映されるかは、はなはだ心許なく、全く残念と言わざるを得ません。 
 質問しない議員が質問制限をする議会をどうするか
 4年前の選挙で、駅立ち中心の発言型議員が複数当選してきたことと、私が研政21を離脱し、かつ木村さんが自民会派を抜けており既成会派(新政、研政、自民、公明-以上市長支持派と共産がある)に属さない無所属が急増したことから、既成4会派は質問時間制限を決めてしまいました。それまで質問時間無制限で、良き伝統をもつ横須賀市議会が共産を除く既成会派(旧社会党の一部も同調)により、本会議の一般質問は1問目20分(2問目10分、3問目5分-市長答弁時間は含まず)に、また予算議会の質疑でも無会派議員は同様の制限(既成会派は議員比例配分時間がある)を設けてしまいました。
 私が16年前、初当選した時、本会議でも委員会でも質問時間は制限なく、社会、共産併せて10議席ほどの横須賀市議会で良くこの制度を維持してきたものと、先輩議員に敬意を表したものですが、16年前は頼もしく見えた元社会党のベテランが質問制限に回るなど、堕落していく姿を見て怒りと失望がよぎりました。議会は言論の府と言われますが、時間制限は自殺行為に等しいと思います。この質問時間制限は、まず新人達が困るであろうと、木村さんと話し新人を誘い交渉会派をつくろうと提案しましたが、残念ながらまとまれずこの4年時間、時間制限制を許してきました。
 また3年前の建設常任委員会で木村議員が所管事項(※参照)で長井ソレイユの丘の契約問題を1時間以上質問追及したところ、「長すぎる」と、これまた所管事項の質問は1時間としてしまいました。
(※所管事項-殆どの市議会は議案や報告事項にしか質問は許されませんが、横須賀市議会はその委員会が所管する事項であれば、何を聞いてもよい時間を議案審査後に設けています)。
 議員の最大の権利は質問権であり、また最大の武器は質問力にあります。徒党を組まない私達無所属議員でも、本会議や委員会で市長や理事者と厳しいやりとりをして市民にとって必要な施策を実現してきていますが、それはまさに議員の「質問力」「提案力」の結果です。
 前期4年間で本会議で市長に1回も質問しない議員が20名(全員市長支持)もおりましたが、その中で前期4年に限らず何年もの長きにわたり本議会で質問したことがない、4期以上の議員が数名います。
 質問しない議員は質問力を失い、結果本会議で質問できなくなり、質問しない、できないでは、通信やチラシも出せず、駅立ち演説も出来ない結果となります。市長に表面きって質問しない議員は何により公約を実現するのか。いわゆる口利きか?擦り寄って恩を売るのかなどと疑問が湧くと思います。
 なお質問の回数のみ誇るのもどうかと思います。市政の怠慢を正し、専門性を活かし内容があり、市民にとって必要なことを取り上げることが大事と思います。
市議会のチエック役は有権者の皆さんです
 市政のチエックは議員(議会)が行います。その市議会や議員の行動は有権者の皆さんにチエックして頂くしかありません。ぜひ議員や会派の行動をチエックして下さい。
 また良き伝統であった「質問時間制限なし」を再び取り戻す事が出来るのか、ご注目頂きたいと思います。なお冒頭触れましたように、市長支持会派により議運に出られる交渉会派条件が4名に引き上げられた為、共産は出られません。インデペンデントと称される独立色の強い無所属も4人同行の志を募らねばならなくなりました。
 政策の実現は議員個々の力量(既成会派に属しても同様)によりますので、無所属でも一匹狼(絶滅危惧種)でもOKですが、議会は多数決原理で数がものを言います。この点リアルに考え議会運営委員会でハッキリものを言う会派結成が、今回健全な批判勢力を求めた、有権者の希望に答える事の一つだと思います。

# by ichiyanagi25 | 2007-04-28 00:00

市政百年で浮かれてられない現状

借金予算の中で美術館オープン
 2007年度予算が3月26日可決され以下の通り決定しました。
一般会計1324億円。国保、介護保健などの特別会計1207億円。水道や病院などの企業会計671億円で合計3202億円となります。
 一般会計で目を引くのは人件費の高騰です。07年度問題と言われる団塊世代第一陣の定年退職金が124名分32億円(昨年度の1.7倍)に達し内21億円を借金で賄います。通常借金(起債)は土木や建築などの投資的経費に当てますが、義務的経費である給与費を借金で賄い、ようやく予算を組んだのです。
 市長も自ら「今年の予算は大底の予算」と称しましたが、その年に市政百周年を記念し建設費約48億円で完成した美術館が4月28日オープンします。
美術館運営費5億円の内訳
 私は美術館を所管する教育経済常任委員会に所属し、計上された予算を追及しましたので以下報告します。
 先ず美術館の運営管理費ですが当初言われていた3億円を大きく上まわり、約5億円となりました。一方収入は見込みで5308万円(観客見込数6万5千人)が計上され、その収支差額4億4500万円が税金で賄われます。また有名シェフが経営するレストランやミュージアムショップが入りますが、賃料を取ると出店するところがないためか当分賃料は免除されます。
 運営管理費の内訳は人件費が1億1239万円で常勤職員14人の平均年収は800万円となります。非常勤館長(月四回出勤)島田氏の日額報酬は2万4千円で更に名古屋からの交通費が130万円かかります。総ガラス張り建物の管理費は約2億5千万で、うち空調予算は3100万円、清掃費は2400万円です。
 因みにこの美術館予算を含む一般会計予算に反対したのは、私達無所属4人を中心に計6人でした。
 谷内家への不明朗支払い継続す
 昨年九月議会で厳しく指弾した谷内家に対する年金方式のアドバイザー料274万円(月額約23万円)が臆面もなく計上されていましたので以下質問しました。
一柳 昨年議会での指摘を谷内家に伝え、これを返上して貰ったら要望しておいたが、どういうコメントがあったのか。
担当理事者 昨年暮れに議会論議や新聞報道について説明しましたが、そこまで厳しい意見が出るとは・・・。との答弁で明瞭に答えませんでしたが、どうやら「そこまで言われるのは心外」というようなコメントだったようです。
 心外とはこちらが言いたいセリフです。
なお更に、昨年の審議で教育委員会は「報酬に見合うかたちで足繁く美術館に来て頂き、来館者への説明をして貰うなど汗をかいて頂く」としていましたが「では月何回来るのか」と質問すると月数回との事。これでは独占経営するミュージアムショップの売り上げ点検が主目的かと疑われ、市の要望も袖にされたも同然ですが、市長「与党」多数により修正もなく可決承認されました。
詳しくは、ひろし通信最新号をご覧下さい。

# by ichiyanagi25 | 2007-04-03 00:00

横須賀市議会4万市民の願いを葬る


 報道通り原子力空母の横須賀母港化についての市民意志を表す住民投票条例は、2月8日の臨時市議会で賛成10対反対31の大差で否決されました。美術館建設同様、議員多数は民意を明らかにする事すら否定しました。
市長や過半の市議はなぜ原子力空母は
日本の平和のために必要との意見を堂々展開しなかったのか

 市長と過半の市議は日米安保条約堅持の考えをもっています。私も日米安保条約は否定しませんが、地位協定の不平等性や外交は不変ではないため堅持と言う立場には立ちません。
 蒲谷市長は沢田市長の後継として市長になるため、6年前に国から来て助役となりました。当時は既に小泉政権です。また一昨年の市長選時には当然、内閣や官邸から原子力空母の受け入れを「つつがなく行うように」と言われたと私は思っています。「嫌だ市民との約束通り通常型配備要求を徹底的に貫く」と言ったら、小泉さんのことです候補者を差し替えたでしょう。
 ならば市長は自らの思想信条から選挙時、原子力空母の配備は嫌などと言わず、堂々と「日本の安全と平和のために空母は必要で、今日の状況では通常型空母の継続配備はあり得ない。国とパイプをもつ私が安全性の担保を政府と掛け合うから原子力空母は大丈夫」と堂々と論議を展開し市民を説得すれば良かったのです。それは安保堅持派市議及び政権政党に属する市議にも言えます。
今一度全会一致の意見書を点検しよう
 2005年11月2日に臨時市議会を開いて政府・国会に提出した意見書には次のような文言があります。
 去る10月28日、日米両政府はキティホークの後継艦としてニミッツ級の原子力空母を配備する事で合意すると発表した。中略
 本市議会としても米上院軍事委員会における原子力空母の配備方針表明に対し、反対する旨の決議を行っており、こうした再三にわたる地元要請にかかわらず、突然発表された今回の合意は到底容認する事は出来ない。
 よって国におかれては市民感情はもとより、唯一の被爆国である我が国の国民の感情を十分くみ取り、原子力空母の配備合意を撤回するとともに、米政府に対し通常型空母の継続配備を求めるよう強く要望する。
提出先 内閣総理大臣 外務大臣、衆参議長ほか
主権者に対して不誠実では
 政権党の党に属する市議が当時の自民党総裁でもある小泉内閣総理大臣に向け、この様な意見書に賛成し、全会一致で採択したのです。この行為をどう思われますか?
 私は当時この意見書提出に不誠実さを感じたので、反対しようかと思いましたが、市民に真意が伝わらないであろうと思い、この時は唯一人、賛成討論をして「小泉総理がこの意見書に従うわけはない。総理は自らを選んでくれた横須賀市民に説明に来るべき」と発言しました。
 保守系市議からはかなりのヤジを浴びましたが、政権与党の議員、日米軍事同盟堅持を是とする市議達はなぜ政治家として、よって立つ信念で原子力空母配備容認論を堂々展開しなかったのでしょうか。一見市民要望を代弁するがごとく姿勢を見せてきて、結果は住民投票条例に反対したのです。このような態度は政治家として非情に不誠実と思います。

 なお今回の住民投票条例案への私の賛成討論全文を以下に掲載します。徹底的に蒲谷市長の不誠実さを糾弾する内容となっています。
07年臨時市議会賛成討論(全文)                  07,2/8
 通告に従いまして議案第1号に賛成の立場で以下討論を致します。
 2月5日市長の意見と質疑、2月7日の請求代表者の意見陳述及び同日午後の委員会質疑を聞いてきました。
 特に2月5日の本会議での市長の本件に対する意見表明について、またこれまでの原子力空母受け入れに対する市長対応について総括する意味でこの際、意見を述べます。
 市長は一貫して原子力空母配備に対する市民意志を表明する住民投票条例には否定的立場をとってきました。今回も、「とにかくしたくない」のだと問答無用とさえ感じさせる答弁を十分に聞きかせて頂きました。
 まず私は今日ここに至るまでの経過、対応について蒲谷市長は政治家として、とってはならないことをし続けてきたと思うので、それを以下指摘します。
 蒲谷市長は2005年6月に行われた市長選の選挙公約で原子力空母でなく通常型空母の継続配備を求めるとしました。他の3候補とこの点では温度差はあるものの、ほぼ一致してしまい争点はボケてしまいました。
 月日は失念しましたが、沢田前市長がキティホークの後継艦として通常型空母の配備を政府に要請した後のことですが、東京で著名な外交評論家の話しを聞く機会がありました。講演が終わった後その方と少し面識がありましたので、5分ほど話しをして頂くことが出来ました。
 その際私が自治官僚出身の横須賀市長がキティホークの後継空母について原子力空母ではなく通常型の継続配備を求めると言い出したのですが、実現可能ですかと問いました。
その方は「残存通常型空母の数とそれらの艦齢を指折り数えてみること、米海軍の方針、日米政府の了解事項をリアリスティックに考えればあり得ないでしょう」とのお答えでした。では官僚出身の現市長がそう言いだしたことはと聞くと、「実現しない事が分かる時点でどうするのでしょうね、幻想を振りまいたとの批判が出るんじゃないですか」との答えでした。
 私は蒲谷市長が市長選の選挙公約に通常型配備を求めるとした事を見聞きした時に、この評論家の言葉を思い出しました。市長の出自、国家官僚からまず助役になるためお出でになり市長選に立候補したことを申し上げているのですが、必ずや変節といいますか、転身を図るであろうと思っていました。
 故に一昨年の市長選時、私は美術館建設と空母配備が2大争点になると思いましたから蒲谷さんの支持はしませんでした。また市長に就任して1年もたたないうちに、あっさり受け入れに転じ、今や原子力空母は安全であると政府や米海軍の代弁までするような態度を見ると、私の見方は誤っていなかったと思っているところです。
 通常型空母の配備が叶わない事が原子力空母受け入れやむなしの理由ですが、これは2005年の選挙前に政府や米海軍に問い合わせれば同じ答えが返ってきたのではないのでしょうか。もしその時小泉政権が、さも通常型配備が可能であるようなことを言ったとすれば、完全に横須賀市民を騙したことになりますが、私は当時の小泉首相がそんな横須賀向けリップサービスをしなかったであろうと思っています。
 市長の政治信念として、安全保障政策では日米安保条約堅持論者であり、米空母の横須賀配備は日本の平和と安全のために必要と思われているはずです。それは今回を含め議会質疑で何度となく表明されております。また助役を務め、まして国家官僚であったのですから政府サイドの情報は他の3候補より断然確実に取れる立場にあったはずです。
 ならば市長選の前に情報を十分に取り、また米国にも行き、言われるところの空母搭載の原子炉の安全性やダメージコントロールを確かめ、同時に原子力空母配備に際し安全性の担保を日米政府および米海軍に求め、私はこれだけ担保してきたのだからとして、通常型空母の継続配備などと非現実的なことを、他の候補者と同じ様に言わずに、選挙戦に臨むべきだったと思います。
 そうすれば今回この条例制定を求めた約4万の市民はあなたに期待をせずにすんだのです。要するに争点隠しをして選挙に臨んだであろう事、その不誠実さを指摘したいのです。
 当選後の一連の行動、そして今回の態度は、少なくとも強い信念をもって通常艦配備を求めていなかったことを明確に示しています。港湾法の協議でも一切有効に使おうとしない事はまさに決定打とも言えます。始めからやる気のないことを、さもあるように言う事は政治家としてとるべきではありません。これでは選挙時、有権者は選ぶ基準を失います。政治不信を増長させます。
私も日米友好は必要であると思っております。軍事外交は国の専権事項であることも承知していますが、横須賀市に居住する主権者、少なくとも約4万の選挙権を持つ主権者が、日米政府や米海軍に対し、何割かの原子力空母配備反対がいるとの意志を示したいとしているのです。
 なぜ市民の願いを葬りたがるのか、又何を怖がっているのかと思うのです。私は今回署名集めの受任者となりまして百人を超す市民とお会いしました。
 この条例に期待する市民の意見は様々あります。請求代表者も言われるとおり原子力空母配備賛成の人でも市民意志を明確にするためこの条例は必要と思うのです。
 市民はよく見ています。何人かの方は「ここで住民投票をして反対しても市長に空母を止める権限はないですよね」と言われていました。美術館なら市長が止めると言えばとめられるが、国と国との約束は無理でしょうと何人かの方が言いつつ署名されました。その方々は横須賀市民として賛否を明確に示すためにと署名されたのです。
せめて市民意志を表すことくらい、何故認めないのかと強く思っています。
 私はこの四年間で美術館やソレイユの丘の監査請求など署名集めをしてきました。感触からいいまして、美術館建設の是非を問う住民投票なら建設反対が完全に上回るであろうが、今回の場合、受け入れやむを得ずの方が上回るであろうと思っています。
 一昨年の選挙で小泉議員を圧勝させたこともそうですが、小泉さんが政府決定した原子力空母配備に反対する方が、多いとは思われないのです。
 むしろ市長は安心して、この際、市民の意志がどこにあるか確かめられた方が良いではないと思っています。
 しかし市長にその考えはないことは、いま明確です。
もう一つ私から見れば予定の行動であるとしか思えないのですが、多くの市民から見ると変節と思われた、昨年6月の受け入れ止むなしを表明する時にとった行動も政治家としてとるべき態度では無かったと、この際申し上げておきます。
 政治家が当初言ってきたことと逆な選択をせねばならないことや、苦渋の選択を迫られる事はあります。なぜなら政治とは矛盾を解決する手段であるからです。しかしその重要あるいは苦渋の選択や方針転換をするときは「市民の意見を聞いてそうした」などと言う、責任転嫁の態度はとるべきではないと言うことです。
 今回のような重要な決断こそ、責任は私がとると明確な意志と信念によって行動すべきであり、その是非は選挙で問うのが政治の常道であります。一連の行動を見ると市長は政治家として市長職を務めている認識が余りに希薄とお見受けするのです。
 更に罪深いのは市民の意見を聞きつつと言いながら、結局今回のような4万市民の意見を一切無視していることです。自分に都合の良い市民の意見なら聞くが、反対の意見は聞く気がないのなら始めから、そんなことをすべきではありません。この点これからのこともありますから、十分肝に銘じて欲しいと思います。
 しかし今、この時点で問われているのは市長の態度よりも議会の態度です。
 地方自治の中で市議会の役割は、二元代表制により、まず市長の行動、政策を批判し監視することではないでしょうか。昨日の委員会評決で結論は見えたとはいえ、今日この本会議の場では私を含め受任者となった7名の議員にプラスして、何人の方がこの議案に賛成して頂けるのかが注目されています。
 そしてここに傍聴されている方々、そして今市議会の外におられる少なくとも四万余の市民は今一縷の思いを持ち、それを期待されております。
 市民の意志を表明する最後の機会であるこの議案に、同僚先輩議員に置かれては一人でも多くの方が賛成に回り、市民の希望を実現してくれる議会であることを示して頂くようお願いし、以上議案第一号の賛成討論とします。 end

# by ichiyanagi25 | 2007-02-12 00:00